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創出版: 2007年11月アーカイブ

 11月15日に高橋祐也君が覚せい剤所持で逮捕されたことで、16日にはマスコミからの電話が編集部に殺到しました。半分は私、『創』編集長・篠田への取材依頼や問い合わせ、あと半分は創出版から刊行されている祐也君の著書『YUYA』を入手したい、あるいはテレビで映したいという許可依頼でした。ほぼ全局のワイドショーから電話が来たと思います。
 その日夕方には三田佳子さんが記者会見を開き、息子・祐也君の現状についてかなり踏み込んだ説明を行いました。今年1月には精神病院に入院していたことまで明らかにしたのですが、これは私にとっても衝撃的なことでした。私は祐也君の最初の逮捕以降三田さんの家族と深く関わり、特に2回目の逮捕以降は、彼の更生のために家族や弁護士と一緒になって尽力してきました。その苦闘の過程をまとめたのが『YUYA』ですが、この本をまとめる時には、2カ月間ほど祐也君と一緒にウイークリーマンションに寝泊りして彼をサポートしたものです。
 その後、芝居や映画、そして歌手デビューと、一時は祐也君も順調に更生への道を歩みだしたように見えたため、この1~2年は時々電話で話すくらいであまり密に会ったりする関係ではありませんでした。それが今回、1年ほど前から鬱病に陥り、入院までしていたことを聞かされたわけです。どうやら「死にたい」と言って自殺願望も出ていたようで、入院はそれに対する緊急避難だったようです。恐らくその過程で再び薬物依存の状態にもなってしまっていたようです。
 今年1~2月の入院後、祐也君は東南アジアの知人のもとで仕事に就いて心機一転巻きなおしをはかっていました。マスコミではタイと言われ、薬物のために行ったのでは、などとされていますが、これは誤報で、行っていたのはタイではありません。その国から私に電話もかけてきたのですがやはりなじめなかったようで「早く日本に帰りたい」と言っていました。帰国後、やはり精神状態は安定せず、11月19日からは入院する手配を親が進めていたようで、その矢先に逮捕されてしまったわけでした。
 この1~2年、祐也君とは電話やメールで何度もやりとりし、近々ぜひ一緒に飲もうと約束したのに、私の方が多忙で約束を先延ばしにしていました。今思うと本人なりに悩んでいて相談したいと思っていたようで、力になってやれなかったことが残念でなりません。一時は順調かに見えた仕事もパッとせず、もう27歳になりながら今だに親のすねをかじってフリーターと続けることに思い悩んでいたようでした。芸能界は甘くないから芽が出ないのは不思議ではないのですが、彼の場合は、いわば更生を社会に誓い、家族や周囲にも誓って努力を重ねてきたわけで、それがうまくいかないまま年をとっていくことがプレッシャーになっていたと思われます。
 鬱病がそうした精神的屈折によるものと、もうひとつ指摘されているのが薬物の副作用にもよるのではという見方ですが、このあたりはまだはっきりとわかりません。今はまだ接見禁止ですが、それが解除されたらすぐに私も接見するつもりです。
 そうした過去の経緯があったため、私のところへいくつかのテレビ局から出演依頼があり、17日午前にテレ朝の「サタデー YUYA1.jpgスクランブル」に生出演したのを初め、日テレ「スッキリ!」、テレ朝「ワイドスクランブル」、TBS「2時っチャオ!」などにVTR出演(収録分はいずれも19日放送)しました。
 三田さんは会見で憔悴しきった様子で自分がいかに母親失格だったかを吐露しましたが、近々幕開けの舞台はきちんとつとめると宣言しました。息子といっても祐也君はもう成人だし、親が仕事をやめる理由は全くなく、当然のことと思います。17日の私が出演した番組を見た『創』連載陣の一人マッド・アマノさんからさっそくメールがあって、子供の不祥事で親が世間にこんなふうに詫びること自体日本独特で欧米ではありえないことだ、と書いていました。
 記者会見での記者の質問やその後のテレビでの報道を見ていると、不正確な事実をことさら拡大してあれこれスタジオで話しているアナウンサーやコメンテイターの発言がいささか気になりましたが、まあこれはいつものことなのでしょう。『YUYA』についても会見で質問が出て、女性記者が「あの手記はお読みになりましたか?」と訊いてました。読んだどころか、あの本は家族総がかりでまとめ   たようなもので、タイトルの『YUYA』も三田さんの案です。
YUYA2.jpg 『YUYA』についてはアマゾンなどで注文をしたり、問い合せてくる人もいますので、ここに書いておきますが、まだ在庫はありますので、入手可能です。祐也君が自分についてかなり赤裸々に書いていて、第1章などこのまま出版してよいのか、と家族の側が心配したほどでした。この何年間か、祐也君本人と家族がどんなに苦労しながら更生のために苦闘したかはこの本を読むとわかります。その結果が今回の逮捕という形で、家族の側の敗北に終わってしまったことは残念でなりませんが。 (文責・篠田博之)

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〈体験者の声〉
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 誰もが2月になると焦り出し、3月には不安を隠し切れなくなる。そして4月はもう目の色が違う。そんなときの息抜きはやっぱり、同じ道を目指している仲間と会って話すことだったと思う。素直に希望や不安を青くさく語り合ったことが自分を見つめ直すことにもなった。またその場での会話が面接にも活用できたりした。
 就活を終え思うことは、どれだけ多くの人と多くの会話をするかが重要だということだ。必ずそれは本番で活きてくる。
 実践講座を受講して、短期間で就活の羅針盤になった。一緒にがんばったライバル(友人)ができたのも、とても有意義だったと思う。そろそろ就活生も動き出す時期。年が明ける前に話し合える仲間を作っておくこともいいかもしれない。

(大手出版社内定・A君)