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篠田博之の「週刊誌を読む」

佳子さまを脅迫して逮捕されたのが何とネトウヨだったという意外な結末

 5月半ばに行われたICUの合宿での佳子さまのタンクトップ姿が波紋を呼んでいるらしい。『週刊新潮』6月4日号の見出しがすごい。「『紀子さま』『佳子さま』が激しく口論した『青いタンクトップ』と『見せブラ』」。

 記事によると、週刊誌に掲載された娘の写真を見た母親と本人の間で激しい口論があったという。「週刊誌を手に問われる紀子さまに対して、『干渉しないで。放っておいて。自由にさせてよ』と反論される佳子さま」

 週刊誌を手に娘を問い詰めたというのはちょっと出来過ぎの描写の感があり、本当なのか?と疑わないでもない。さらにこの記事には、佳子さまの服装をめぐる話が天皇にも報告され、「陛下は"残念です"とこぼされていました」という侍従職関係者のコメントも載っている。本当にそこまでの騒ぎになっているのだろうか。

 『女性セブン』6月11日号の見出しもかなりのものだ。「佳子さま異常事態で秋篠宮ご夫妻の"導火線"」。ちょうどネットに佳子さまへの脅迫的な書き込みを行った男性が逮捕された事件と時期が同じであるため、「佳子さまが"皇族として品位ある行動をされていないのが原因なのではないか"といった批判的な声」も宮内庁にあると書かれている。

 隠し撮り写真を掲載し、その波紋が広がるとさらに大げさに報道する。この間の週刊誌はそんなふうに見えてしまうが、驚いたのは『フライデー』6月12日号「佳子さまを脅迫した43歳ネトウヨのサイテーな犯罪」。何と逮捕された男はネトウヨだったというのだ。

 この人物は慰安婦問題で朝日新聞を痛烈に批判したり、在特会会長を崇拝するような書き込みをしていたという。その男が皇室を脅す書き込みをしたというのは理解に苦しむが、本人は「スレッドを盛り上げるための悪ふざけだった」と供述しているという。

そもそもネトウヨという言葉の定義自体が曖昧だが、彼らを従来の右とか左とかいう思想の物差しで測るのは誤りなのだろう。43歳で定職に就かず一人暮らしといった背景も含め、この事件、今の日本社会の一断面を象徴しているのかもしれない。

 

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