篠田博之の「週刊誌を読む」
目立つ週刊誌の皇室報道に皇太子夫妻も反応?
田中真紀子文科相の暴走が印象に残った大学認可騒動だが、彼女が指摘したこと自体は間違っていない、という声も少なくない。むしろ週刊誌では、その声のほうが目につく。
「田中真紀子は『正論』だ」(アエラ)「『不認可』騒動で分かった『危ない大学』の見分け方」(サンデー毎日)等々。
『週刊朝日』11月23日号「田中真紀子次の一手『学びの現場をすべて変える』」では匿名の政府高官がこうコメントしている。「大学の認可の問題は、みんな手順がおかしいと思っていたけど言い出せなかった」
教育ジャーナリストの野原明氏のこんなコメントも載っている。「大学の増えすぎを政治家や官僚が問題にしてこなかった中で、そこを突いた真紀子さんの発言は非常に鋭い」
乱暴な真紀子流やり方に皆が反発したのは当然だが、そちらに目を奪われて、大学のあり方についての議論が騒ぎとともに終わってしまってはまずい。
さて前回も触れたが、週刊誌の皇室報道がこのところ目立つ。例えば注目を浴びたのが十月十三日だった。この日は天皇夫妻と皇太子それぞれ公務が入っていたのだが、雅子妃にとっては娘の運動会という特別な日でもあった。公務を休んでもプライベートは大事にしていると『週刊新潮』などが叩いてきた雅子妃がその日、運動会に姿を見せるかどうかが注目された。
結果的には娘が前日から熱を出し、運動会に参加できなかったのだが、ぎりぎりまでどうするか迷ったようで、朝六時半には雅子妃の席取りのために東宮職六人が校門前に並んでいたという。週刊誌記者も張り込んだようで、その写真が『女性セブン』11月1日号などに掲載された。
続いて『週刊新潮』11月8日号が「園遊会はご欠席でも雅子妃のハロウイン・パーティー」という雅子妃批判記事を掲載。雅子妃が毎年ハロウインの日に行っている妹宅前には多くのカメラマンや記者が集まったという。
最新の『女性自身』11月27日号によると、十一月七日の皇太子一家の静養先の様子が九年ぶりに報道陣に公開されたという。皇太子夫妻が最近の報道を気にしていることの現われかもしれない。
(月刊『創』編集長・篠田博之)
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