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篠田博之の「週刊誌を読む」

島田紳助さん芸能界引退をめぐる舞台裏

島田紳助さん引退騒動の舞台裏について週刊誌が大きく報道している。

 引退会見の二日前に所属事務所幹部に呼び出された紳助さんに突き付けられた携帯メールは百六通あったという。その全文を『週刊朝日』9月9日号が掲載している。

出典は二〇〇七年六月八日付の大阪府警の捜査報告書だ。同年六月三十日に恐喝容疑でタレントの羽賀研二被告と元プロボクサーの渡辺二郎被告が逮捕された(現在最高裁で審理中)。その捜査で解析された渡辺被告の携帯メール六百四十三通の中に、紳助さんとのメールが含まれていたのだという。

その携帯メールの情報が、なぜか今年八月半ば、吉本興業に知らされた。事態を重く見た吉本側は弁護士を含む調査チームを社内に立ち上げ、メール原文を入手した。捜査報告書は渡辺被告の裁判で検察側から証拠として提出されていた。

ただ『週刊新潮』9月8日号によると、それとは別に、大阪府で既に施行されている

暴力団排除条例に基づき、府警から吉本側に紳助さんに関する事情聴取の要請がなされていたという。府警の動きの発端となったのは二〇〇五年、山口組系極心連合会会長宅の家宅捜索で紳助さんから送られた手紙などが押収されたことだった。

『週刊現代』9月10日号によると、紳助さんと極心連合会の関係については、二〇〇七年に大阪府警内に内偵班が結成され、調査が進められていたのだという。今回の会見で極心連合会会長の家宅捜索で手紙や写真が押収されたという四カ月前の同誌報道について紳助さんは否定したのだが、同誌記事によると、会見後、府警は押収が事実であることを一部新聞にリークして反撃したという。

以上はあくまでも週刊誌の報道によるものだ。どこまで裏付がとれているか不明な情報もある。ただ十月一日に暴力団排除条例が全国の都道府県で施行されるに至るのを背景に、この騒動の背後に警察の意向が大きな影を落としているのは確かなようだ。一部週刊誌では、今後警察はさらに踏み込んだ対応を仕掛けてくると書いているものもある。

騒動はこれからどうなるのだろうか。(月刊『創』編集長・篠田博之)


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