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篠田博之の「週刊誌を読む」

「愛子さま不登校」めぐる週刊誌報道 8月1日掲載

 七月二十三日、学習院初等科終業式の日、
それまで母親の付き添いで登下校していた愛子さまが一人で帰宅した。「不登校騒動」から立ち直ったことを示すほほえましい出来事として報じられていたその話だが、週刊誌によると、実は大変な騒ぎだったらしい。
 「雅子妃と東宮職が蒼ざめた愛子さま『おひとり下校』事件」(週刊文春8月5日号)「愛子さま突然の『ひとりで帰る』に学習院大パニック!」(週刊女性8月10日号)。一人で帰宅することが警備関係者に連絡されていなかったため、現場はパニックに陥ったというのだ。
 三月以来尾を引いている「不登校騒動」だが、週刊誌ではいろいろな報道が続いている。最近話題になったのは『週刊新潮』7月22日号と『女性セブン』7月29日・8月5日合併号で、愛子さまの海外への留学ないし転校が検討されているという記事だった。
 特に『週刊新潮』は「愛子さま転校候補はスイスと豪州『名門全寮制』」と題し、具体的な学校名まで挙げていた。『女性セブン』も留学先候補としてオーストラリアとカナダを挙げ、関係者が協議に入っていると報じている。
 ただ、この報道については、七月二十三日の定例会見で東宮大夫が「事実無根で遺憾である」と否定した。
 しかし、どうもよくわからないのは、『週刊新潮』などの報道が具体的であることだ。記事に登場した匿名の東宮関係者は「東宮職のごく一部でその2校の資料を収集し、愛子さまに適しているかなどの検討を始めています」と証言していた。
 そういう動きがあったが、公式には否定したということなのか、あるいは全くのガセなのかよくわからない。
 このところ週刊誌記事に宮内庁が抗議するケースが目立っている。六月には『週刊現代』『週刊新潮』『女性自身』に相次いで抗議。6月25日には日本雑誌協会にも注意を促す要請を行った。
 もともと皇室の情報開示に消極的な宮内庁だが、それゆえに週刊誌で憶測や噂が独り歩きしているとしたら決していいことではない。誤った報道に抗議するだけでなく、もう少しマスコミ対応を考えてはどうだろうか。
(月刊『創』編集長・篠田博之)

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