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篠田博之の「週刊誌を読む」

異例の報道 騒ぎ拡大 草彅さん泥酔逮捕

 「騒ぎすぎだと言っている番組が、一番騒いでいるじゃないか」

 『週刊文春』5月7・14日号で関係者がそう語っている。SMAP草薙剛泥酔逮捕事件についてだ。

 容疑内容は今となってみればあれほど大騒ぎする話ではないのだが、やはりSMAP人気の大きさゆえか、芸能マスコミだけでなく一般紙も大きく扱う異例の報道となった。

 『FLASH』5月1219日号によると「4月23日には、NHKが国会中継中に速報テロップで報じ、24日におこなわれた本人の会見では、草薙の人気が高い韓国をはじめとした海外メディアも含めて約300人の報道陣が押しかけた」。二十三日の第一報を詳しく伝えたフジテレビ「とくダネ!」は、瞬間視聴率がうなぎのぼりになったという。

 公然わいせつ容疑で逮捕という第一報の衝撃性もあってか、本人が出演していたCMや番組が一気に放送中止となったことも騒ぎを大きくした一因だ。『AERA』5月4・11日号は「テレビ・広告に草薙不況」なる記事を掲載、広告業界に大きな打撃だと報じた。

 地デジのCMも中止になり、怒った鳩山邦夫総務相の「最低な人間」発言も火に油を注いだ。この発言を「全裸以上に醜態だった」と批判するのは『週刊現代』5月1623日号での大橋巨泉さんだ。批判はこう続く。「ほとんど誰にも迷惑をかけていない酔った青年を評する言葉ではない。それを言うなら、詐欺まがいのスローガンで当選し、いまだに知事の座にしがみついている、森田健作君に向けるべきだろう」

 騒動の途中から草薙に同情する声が拡大したのは、彼が会見で見せた好青年ぶりによるところが大きいと思う。ただ九七年の主演ドラマ「いいひと。」のタイトル通りのイメージが逆に彼にとって呪縛となり、プレッシャーになっていたのではないか。『週刊女性』5月1219日号や『女性セブン』5月1421日号は、草薙の深酒の背景をそう分析している(会見でその見方を本人は否定したが)。

 週刊誌で最も辛口の誌面だったのは、ジャニーズ事務所と天敵の『週刊文春』だった。見出しも「草薙剛『錯乱』SMAPは死んだ」とすごいものだった。

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