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篠田博之の「週刊誌を読む」

総裁選報道騒ぎすぎ!?                                                     福田首相辞任で政界激変                                                   

 民主党分裂騒動から福田首相辞任へと、政界の激変に驚かされた一週間だった。締切から発売までタイムラグのある週刊誌はこういう時は大変だ。

『サンデー毎日』9月14日号は表紙に「自民党の衝撃極秘情報 福田が10月下旬政権を放り出す重大理由」と大書。民主党分裂騒動が福田首相辞任につながるという展開を先読みした悪くない記事なのだが、十月下旬どころか、発売日には福田首相は辞任していた。編集部の予測を超えて現実の方が急展開したわけだ。

 福田辞任劇については『週刊文春』『週刊新潮』も大特集を組んでいるし、自民党総裁選へ向けてしばらくマスコミはこの話題で持ちきりになるのだろう。でも例えば小池百合子議員が立候補するのかどうかを聞くためだけに本人の行く先々に大勢の取材陣が群がり、刻一刻その模様をテレビで報道するといった騒ぎぶりには、いささかうんざり。売名ではないかと思えてしまう何人かの立候補予定者を大きく取り上げるのも問題だし、本当にマスコミ特にテレビは大丈夫なのか、と思ってしまう。

 さて、『週刊文春』9月11日号が「新聞・テレビが絶対報じない」とうたって面白い話を取り上げている。見出しは「細木数子、朝青龍モンゴル巡業の『国辱』」だ。

 八月下旬に行われた大相撲モンゴル巡業で国に帰った朝青龍に、以前から親しい細木数子さんが同行したらしいのだが、二十六日夜に行われた大統領晩餐会でとんでもない光景が目撃されたというのだ。記事によると「ド派手なピンクのスーツで」なぜか大統領の横に並んだ細木さんは、酒宴の終盤、「各テーブルを回って、力士たちにジャンケンでウオッカ一気飲みをさせていたんです。ジャンケンで細木さんに勝つと日本円の現ナマ十万円の束をポンッと」(現役力士のコメント)渡していったという。

 そして記事はこう続く。「ちなみに、モンゴルの平均収入は日本円に換算して月約一万五千円から二万円だという。モンゴル人の年収を超える現ナマを大盤振る舞いした計算になる」

 あまりに恥ずかしい話だが、居合わせた日本のテレビは細木さんに口止めされ、報じなかったのだという。こういう話をスッパ抜けるのが週刊誌の真骨頂だ。