トップ> 編集長の目 > 震災とマスコミ

編集長の目

震災とマスコミ

 未曾有の震災の影響は日を追って深刻になっているようです。
 現在、『創』編集部は次号の漫画特集のために連日、集英社や小学館を取に訪れているのですが、『少年ジャンプ』など来週発売号はいずれも発売期が決定しました。紙不足の問題のうえに、流通の確保ができないためで。出版界のこういう状況は今後、さらに深刻になることが予想されます。
新聞・テレビが連日、特別態勢を組んでいるのはご存じでしょうが、マスメィアにとっても今回の事態は未曾有の体験といえます。特に福島原発につては「今の報道でよいのか」という批判的声も出始めています。国民がパックに陥らぬようにというのは報道のひとつの使命ではありますが、このの報道は、政府の「安全だ」という発表をそのまま垂れ流しているとも言るからです。現在の福島原発の事態をどう見るかについては日本と海外とは大きくずれています。日本では政府がパニックを防ぐために、ネガティな情報を抑えている可能性はおおいにあるわけで、そんな状況で報道機関どういう立ち位置をとるべきかというのは大事な問題です。政府の対応を重しつつも、やはり独自の視点で報道機関は対処すべきで、政府の説明を
垂れ流すだけでは、大本営発表と同じになってしまうわけです。2~3日前ら、報道のあり方をめぐっては様々な意見も出てきています。TBS「報道集」の金平キャスターにメールで連絡をとったところ、今度の「報道特」ではまさにそういう視点も含めて、今回の事態の検証を行うようです。
また23日19時からは『デイズジャパン』の広河隆一さんらが独自に現地で放能測定などを行った結果をもとに、「福島原発で何が起こっているか?」いう集会を早稲田奉仕園で開催します。このメルマガを読んでいるのはマコミ志望の人たちですが、こういう大惨事の時にこそ、マスコミの役割はなのかが問われるべきです。そういう視点で、ぜひ報道に接し、自分の頭
で考えてほしいと思います。(篠田博之)

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 震災とマスコミ

このブログ記事に対するトラックバックURL: