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編集長の目

きょうから新聞週間。

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 10月15日から新聞週間が始まりました。新聞各紙は新聞についての特集を組んでいきますが、これが新聞に限らず報道志望にとってはなかなか参考になる内容。ぜひ読んでみて下さい。


 朝日新聞は、今朝15日の朝刊で大阪地検の証拠改ざん事件についてのスクープについて詳しく検証しており、このスクープをものにした司法担当の板橋記者が詳しい経緯を書いています。一部ではあのスクープ自体、検察のリークではないかと言われているので、それを否定するためにも詳細な経緯を伝えようと考えたのでしょう。


 さて、この板橋記者、大学を出て栃木県の県紙である下野(しもつけ)新聞に入社。そこで宇都宮冤罪事件をスクープして朝日新聞に転職したものです。宇都宮事件は月刊『創』も詳しくフォローしたもので、この板橋記者も実は『創』に署名記事を寄稿していました。

 彼がどうやって今回のスクープを放ったかは朝日紙面をご覧いただきたいのですが、実は、何も特別のノウハウやルートがあったわけでなく、コツコツと事実を掘り下げていって特ダネをつかんだのです。

 現状では多くのマスコミが、各社横並びの取材ばかりやっていて、実は地道な事実の発掘が意外とおろそかになっています。そんなことを改めて感じさせたのが今回の改ざん事件のスクープでした。これからジャーナリズムをめざす人は、ぜひ板橋記者の話を参考にして下さい。

 話は変わりますが、11月に「新聞記者と語る会」というイベントを行います。100~200名のマスコミ志望者が新聞社に出かけて行って、社内で記者たちと議論しあうというものですが、昨年同様、今年も毎日新聞社に行こうと思っています(参加費は無料)。「マス読」ならではの熱いイベントで、日程など近々決めてこのメルマガで参加者を募りますので、ぜひ奮って参加して下さい。 (篠田博之)

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