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読売vs清武問題は、巨人軍の枠を超えてジャーナリズムの問題になった

昨年、「清武の乱」勃発当時は、巨人軍の内部告発と捉えられていた清武問題だが、その後大きな広がりを見せ、ジャーナリズム全体の問題になりつつある。
さる7月24日には、清武氏が巨人と読売新聞グループ、渡辺恒雄氏の三者に対して1000万円の訴訟を提起した。これは『週刊文春』の原監督スキャンダル報道について、ネタ元を清武氏と特定したことが名誉毀損にあたるというものだ。また7月31日には、読売新聞社が七つ森書館の「読売社会部清武班」名による単行本の出版差止め仮処分を求めた件で、東京地裁が七つ森書館の異議申し立てを却下。七つ森書館側はもちろん受け入れず、最高裁まで争う意向だ。
この問題については『創』8月号で報告したが、渡辺恒雄氏の「清武憎し」の感情につき動かされた読売・巨人側は、相当無茶なことをなりふり構わず行っている。例えば、清武氏個人の通話記録をKDDIに開示させようとしたり、清武氏が荷物を預けておいた出版社WAC(『巨魁』の出版元)に対する仮処分で、5月26日、20名の執行官らが同社に踏み込む事態となった。また『週刊文春』6月28日号の原スキャンダル報道に際しては、まだ記事も書かれていない段階で、同誌の出版広告差止めの仮処分を申し立てている。
いずれも前代未聞のことで、清武氏が読売攻撃の情報源だと思い込んだうえで、ジャーナリズムの原則である「情報源秘匿」を自ら踏みにじる行動を次々と起こしているのだ。
出版社に対する攻撃に対しては、日本雑誌協会など出版団体も抗議声明を発表している。
 この問題については、朝日や毎日も紙面で取り上げているが、ジャーナリズム全体に関わる問題として、もっと広い議論を起こすべきだと思う。
 『創』では8月7日(火)夜、新宿ロフトプラスワンにて、清武氏本人を招いて、ジャーナリズムの問題としてこれを議論する。もちろんそのほかにも「小沢一郎の妻の離縁状」騒動や、新宿ニコンサロンの写真展中止事件など、ジャーナリズムをめぐる問題を議論する。ぜひ参加してほしい。

●「創トークライブ/ジャーリズム徹底討論」8月7日(火)夜6時半開場、7時半開会 
会場・新宿ロフトプラスワン(歌舞伎町旧コマ劇場斜め向かいの地下2階)
http://www.loft-prj.co.jp/PLUSONE/schedule/lpo.cgi
ゲスト 田原総一朗(ジャーナリスト)、清武英利(元読売新聞中部本社社会部長/元巨人軍球団代表)、元木昌彦(元『週刊現代』編集長)、山口一臣(元『週刊朝日』編集長)、北村肇(『週刊金曜日』発行人)、矢崎泰久(元『話の特集』編集長)、鈴木邦男(一水会顧問)、綿井健陽(ジャーナリスト)、他。司会進行:篠田博之(月刊『創』編集長)
第1部 清武問題とジャーナリズム(19時半~20時半)
第2部 雑誌ジャーナリズムの現状(20時40分~)
前売¥1500 / 当日¥1800(飲食代別)前売券はローソンチケットで発売中【Lコード:36986】。当日券もあり。

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