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編集長の目

新聞社の選考と総選挙

 異様な早さでキー局の内定が出始めた。今年はこの後、3月頃までにはキ
ー局の内定はほとんど出そろうはずだ。4月に入ると全国紙とNHKの選考
が始まるのだが、今年新聞社などが困ったといっているのは、ちょうどその
あたりに総選挙がぶつかりそうなことだ。

 選挙もそうだが、採用活動も、社員総出で行う一大イベントだから、両者
が重なると相当大変なことになる。そのため選考方法などの見直しも一部で
は検討されているようだ。

 さて1月から新聞社などの会社説明会が全国で展開される。近年は職種に
ついて理解したうえで受験してほしいと、説明会も頻繁に開催する新聞社や
テレビ局だが、新聞社と通信社の違いといったことについて知りたい人に勧
めたいのが、昨年ベストセラーとなった、幻冬舎新書の『ジャーナリズム崩
壊』だ。

 著者の上杉隆さんは、NHK報道記者からフリーになってニューヨーク・
タイムズの仕事をしていたジャーナリストだが、日本と海外の取材・報道の
違いなどを体感できる立場におり、この本にもそういう視点で書かれた記述
は多い。通信社と新聞社の役割分担の確立した欧米と比較して、日本の場合
はどうなのか。報道志望の人は一読してみることをお勧めしたい。
(篠田博之)

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