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コラム編集長の目・第39回:小林薫と宮崎勤

 この1週間ほど超多忙でした。『創』の最終締切の段階は徹夜になるのですが、今月はちょうどそこへ奈良女児殺害事件の小林薫被告の裁判が重なり、忙しいあいまをぬって奈良まで出かけるなど綱渡りの進行でした。学生時代以来20年ぶりに奈良に行きましたが、呑気に鹿を見てる場合ではなかったのです。

 そういえば法廷取材を手伝ってくれた関西の学生諸君、どうもありがとう。メルマガ読者も複数の人が一緒に傍聴しました。私は作家の佐木隆三さんの隣の席でした。夕方傍聴が終わってそのまま帰京し、原稿を書いて印刷所に渡したのですが、実はその前、会社に夜9時半頃帰ると、そこへフジテレビのカメラクルーが待っていて、翌朝(28日)の「とくダネ!」のインタビューを受けたのです。

 番組では結構大きく取り上げていましたが、27日の公判は午後の大半を使って、小林薫被告の『創』連載の手記について審理が行われたのです。あの「娘はもらった」メールで日本中の母親を震撼させた奈良事件、いま裁判は重大局面にさしかかっています。つまりあれは実は殺人事件ではなかったという推理小説ばりの大どんでん返しなんですが、詳しくは7日に発売される5月号の誌面を読んで下さい。    

 きょうは実は宮崎勤死刑囚に面会してきました。死刑確定囚の場合は、家族と弁護人以外はこれまで面会はできなかったのですが、今回特別にそれが許可されたのです。どうしてそうなったかは、今国会で審議中の監獄法改正と関わりがあるのですが、これについては5月発売の6月号で詳しく報告します。

 近々国会審議される共謀罪がらみでも28日にはシンポを主催したりと、とにかくバタバタの日々(ちなみに共謀罪って聞いて知らない報道志望者がいたら、少しやばいと思って下さい)。慢性疲労状態が続いています。

 宮崎勤は死刑が確定して、いつでも処刑されかねない状態になったのですが、その意味をほとんど理解していないようでした。

 小林薫も自分は死刑を覚悟したと言っているのですが、死刑問題が身近になっているきょうこの頃。そういえば4月は林眞須美さんのところへも行く予定です。
                            
  (篠田)

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