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NHK受信料督促裁判を考える

札幌高裁逆転敗訴判決。残念でした。

 既に報道されている通り、以前このサイトでお伝えしたNHK受信料をめぐる札幌での裁判が、11月5日、逆転敗訴となりました。世帯主である男性の契約を妻が無断でサインしていたケースでしたが、1審の札幌地裁は契約が無効だとしてNHKの請求を棄却したのです。ところが、高裁の判断は違っていたというわけです。

 以前も書いたように1審判決は実に画期的で、これが判例として確定するとNHKの督促は困難に陥ることが予想されたのですが、それゆえNHKとしては絶対に認めることができない判決だったわけです。10月末現在で既に全国で69件の判決が確定しており、全てNHKの勝訴です。札幌の1審判決はそこに風穴をあけたのですが、状況はそう楽観視できるものでなかったことも確かです。

 東京での裁判は現在最高裁で審理中ですが、これは札幌の裁判のように契約手続きの無効を主張するだけでなく、憲法判断にまで踏み込み、放送法そのものを問う裁判です。全国各地で審理中の裁判は恐らくほとんどが契約手続きの有効性が争点になっていると思いますが、高裁で逆転されたとはいえ、札幌地裁の判決は勝訴の可能性もわずかながらあることを示したという意味で重大なものでした。


 個人情報を含んでいるためなかなかストレートにこのサイトにアップはできないのですが、実はこの間、NHKと裁判をしている多くの人から相談が寄せられてきました。最近も、首都圏在住の女性から相談のメールが届きました。やはり契約手続きの無効を訴えて簡裁で審理中です。こういうケースについては本人の了解を得て、いずれかのタイミングで詳細な経緯を公開できたらと思っています。

 NHKが法的督促をかけ裁判に至っているのは、不払いが数万円から十数万円のケースです。弁護士を依頼すると、勝訴したとしても弁護費用の方が高くつくので、なかなか弁護士を雇えないわけです。NHKはたぶんそのあたりも見込んで法的督促をかけていると思われます。だから東京の裁判は、弁護団が報酬をもらわないという前提で弁護団を組んだわけです。今のところ、この弁護団は完全な手弁当ですから、他の裁判まで支援することは不可能です。ですから、札幌の場合は弁護士がつきましたが、それ以外のケースでは訴えられた本人が弁護士をつけずに裁判を行っているケース(本人訴訟)も多いと思います。前述した最近相談を受けているケースも弁護士をつけずに裁判を行っています。

 裁判は弁護士を雇わなくても本人でもできるのですが、最低限のサポートは必要です。本当はこのサイトで様々な裁判の事例をそのまま公開できるとこれから裁判を受けて立とうとしている人たちに大いに参考になります。だからここでお願いしたいのですが、受信料裁判を経験した人たちは、できるだけ可能な範囲で経験をこのサイトで公開して下さい。これから同じ立場に立たされる人たちにとって、その経験は大きな意味を持つはずです。『創』編集部も弁護士と相談しながら、可能な範囲ではあれ、できるだけ裁判を続けている人たちをサポートしていきたいと考えています。

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