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編集長の目

アキバ裁判傍聴

 3月11日、秋葉原無差別殺傷事件・加藤被告の公判を傍聴した。初公判は
傍聴希望者が殺到したらしいが、だいぶ落ち着いて、この日は倍率が1倍強。
大半の傍聴希望者が入れた。事件当時に報道された加藤被告の顔は血まみれ
で、みなあの顔しかイメージにないと思うが、実際はスーツを着て、若きビ
ジネスマンといういでたちで出廷。入退廷時に、被害者の席もある傍聴席に
向かってお辞儀をし、係官の指示にも一礼して従うといいう様子だ。ただ起
こした事件は取り返しがつかないもので、その日証言台に立った被害者友人
も、極刑を希望、「死にたいと言って事件を犯した犯人がいまだにのうのう
と生きているのは許せない」と述べた。

 公判は今後、3月15日、4月27日、5月21日...と続いていく。もう傍聴を
希望すれば殆どが入れる状況なので、興味ある人は裁判所に足を運んではど
うだろう。開始時間などは東京地裁刑事部に問い合わせれば教えてくれる。
マスコミ志望の学生諸君なら皆が当時は関心をもった事件だと思う。

 今は入社試験直前で忙しいという人もいるだろうが、実はこれが大きな間
違いだ。マスコミ人に必要なのは、好奇心や行動力などと言われるが、もし
あなたが採用側だとして、家で受験参考書を読んでいる志望者と、事件現場
や法廷に足を運ぶ人と、どちらがその「求められる人物像」に近いかと尋ね
られたら、後者と言うのではないだろうか。

 マスコミ受験対策を、参考書などの暗記やマニュアルの覚え込みと考えて
いる人は、まずその認識が間違っていることを知ってほしい。もちろん筆記
試験はパスしないといけないから、ある程度の受験勉強が必要な人もいると
思うが、面接などを含めた選考全体で見られるのは、実はもっと違う適性な
のだ。私の経験から言っても、特に報道志望の場合は、受験シーズンで忙し
い時期でも、社会問題に関わるような場へ足を運んでいたような人がやはり
合格している。採用側だって、そのへんはよく見ているのだ。

 『マス読』を時々、マニュアル本などと間違えて呼ぶ人がいるが、悪しき
マニュアル主義を批判しているのが、『マス読』の基本姿勢なのだ。

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