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コラム「編集長の目」第29回・新聞週間

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 TBSをめぐる騒動が勃発して、業界的には目が離せない状況だ。それにしてもNHK 、朝日に続いてTBSと、マスメディアがこれだけ次々と世の中の関心事になることって以前は考えられなかった。しかもいずれのケースも、既存のマスメディアが既に金属疲労を起こしていることを示した事例ばかり。NHKの受信料不払い問題もいっこうに解決の見通しは出てこないし。

 ところで新聞各紙は、今「新聞週間」ということで特集企画を連日のように組んでいるが、なかなか参考になるものもあるので目を通してほしい。例えば産経新聞の本日18日付紙面の特集「社説検証」。昨年も掲載したが、全国紙各紙の社説を比較して分析したものだ。「改憲の流れ産経が先鞭」とか全く手前みそな視点なのだが、意外に整理されていて分析は参考になる。こんなふうに各紙を読み比べるという作業を、特に新聞志望者は折にふれてやってみるのもよいと思う。

そういえば、私は日本ペンクラブ言論表現委員会副委員長という仕事もしていて、昨日、共謀罪反対のペンクラブの声明の起草に関わったのだが、この声明について、東京新聞は大きく、朝日・毎日はベタ記事、そして読売・産経は黙殺。それぞれ社論に近いものはニュースとして扱い、そうでないものは無視という、紙面のバラつきが近年、非常に目立つ。今後最大の論争テーマになる憲法問題を各紙がどう扱うか、報道志望は押さえておく必要があると思う。ちなみに「共謀罪」と聞いて全く知らない人は報道志望としてはまずいので、ちょっと新聞を見ておいてね。今国会で争点になっている問題だから。

 昨日はニュースの多い1日だったけど、小泉首相靖国参拝について「ニュース23」は非常に大きな扱い。何をニュース性あるテーマとみるかについて筑紫さんの視点がよく出ていた番組だった。

 話は全く違うが、最近、このメルマガの読者がものすごい勢いで増えている。あっという間に3000人を突破。早い時期に1万人は行きそうな気配だ。これから採用情報がどっと増え、いよいよ採用戦線本格化だ。

(篠田博之)

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