トップ> 月刊「創」ブログ > 森達也著『A3』講談社ノンフィクション賞受賞をめぐる応酬への追記【9/9】

月刊「創」ブログ

森達也著『A3』講談社ノンフィクション賞受賞をめぐる応酬への追記【9/9】

前回の記事はこちらhttp://www.tsukuru.co.jp/tsukuru_blog/2011/09/post-152.html

いやあ、滝本太郎さんがこの件でものすごい量の文書をブログに書き込んでいるので、驚きました。それと同時に、『創』ブログに書いた抗議をめぐる経緯について、不正確な点を指摘しています。私は朝日新聞と産経新聞の報道をもとに9月2日の会見と抗議文の経緯を書いたのですが、そうか、これらの記事がわかりにくかったのですね。滝本さんによると、講談社に抗議を行ったのは日本脱カルト協会と滝本・青沼・藤田の3氏と2つのグループがあって、2日のは合同会見だったとのこと。朝日も産経もなぜか抗議を行った主語が「日本脱カルト協会」としか書かれていないのですが、これはどうしてなのか。個人よりも組織の方を重く扱う権威主義のなせるわざなのか。あるいは滝本さん自身も協会の理事なので、両紙の記者がやや混乱したのか。
ともあれ滝本さんによると、青沼陽一郎・藤田庄市というジャーナリストが入った3人の抗議文の方が、ノンフィクションの問題にまで踏み込んでいるということで、確かに読んでみるとその通りです。そこで、改めて、この3人の抗議文を紹介しておきましょう。
http://sky.ap.teacup.com/applet/takitaro/20110903/archive

これらの抗議についての森さんの見解はご本人のブログに書かれています。こちらをご覧いただきたい。
http://moriweb.web.fc2.com/mori_t/index.html

また森さんは『創』9・10月号のコラム「極私的メディア論」でも滝本・青沼両氏の批判に対する反論を書いています。
両者の応酬を見る限り、この問題で双方を噛み合わせて論争にするというのは相当難しいな、という感じがします。(篠田博之)

日野不倫殺人事件の24年目の現実

1993年12月、日野市のアパートが放火され、子ども2人が焼死した。逮捕された北村有紀恵さんは無期懲役の判決を受け、服役中だ。その彼女の置かれた現実を通して贖罪について考える。
200円(税込)

2018年5・6月号 マンガ市場の変貌


試し読み

ご購入はこちら

紙版

電子版

◆『コロコロコミック』『ちゃお』

 児童誌のゲーム、アニメとの連動

◆『ジャンプ』『マガジン』『サンデー』
 少年マンガ誌三者三様の行方

◆集英社が『マンガMee』立ち上げ 
 女性マンガの映像化とデジタル化

◆『空母いぶき』『キングダム』など期待作が
 実写映画で青年マンガに期待

◆LINEマンガ含め各社のデジタルコミックの現状は
 拡大するマンガのデジタルとライツ

◆フジテレビ、テレビ東京のアニメ戦略とは...
 アニメ市場拡大とテレビ局アニメ戦略

◆『「なろう系」と呼ばれるweb上の小説のコミカライズ
 コミカライズとKADOKAWAの戦略

◆「海賊版」をめぐる迷走の内幕
 「暴走」の末に頓挫した海賊版対策......川本裕司


◇寝屋川中学生殺害事件被告手記(続)
 死刑を宣告された私の近況と逮捕をめぐる経緯......山田浩二

◇『DAYS』性暴力事件をめぐる経過報告
 『DAYS JAPAN』広河隆一さんの性暴力問題を考える......篠田博之

◇被害から25年目の今、性犯罪受刑者との対話を望む
 性暴力被害者の私が、なぜ加害者との対話を求めるのか......にのみやさをり

◇同性愛差別が続く社会で起きた事件と波紋
 一橋大学アウティング裁判が社会に投げかけた問題......奥野斐




トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 森達也著『A3』講談社ノンフィクション賞受賞をめぐる応酬への追記【9/9】

このブログ記事に対するトラックバックURL: https://www.tsukuru.co.jp/mt/mt-tb.cgi/2803

コメントする