トップ> 単行本紹介 >検察との闘い 三井環著
chinatsuL.jpgISBN 978-4-904795-01-9
2010年5月13日発行
定価 1,470円

私は検察の裏金を告発したばかりに、口封じ逮捕され、1年余にわたって受刑を余儀なくされた。
自分が体験して初めて受刑の辛さも思い知った。
恣意的な権力の濫用には今でも怒りがおさまらない。
しかしそれ以上に、検察の裏金にいまだにメスが入らないことは許すわけにはいかない。
折しも検察に対する批判が高まっている今、この機会に闘わなければ、これまでの闘いが無駄になる。
私はもう一度、法務検察と闘う覚悟を決めた。
――三井環

大阪高検公安部長の現職だった時に検察最大のタブー「裏金問題」を内部告発しようとして「口封じ」逮捕され、1年半の懲役を終えて、2010年1月に出所した著者の手記。
鈴木宗男、安田好弘、上杉隆らとのシンポも収録。

《目次より》

出所の朝│前書きにかえて

第1章 収監

1・収監前夜
「上告棄却」の決定/ 収監通知/主治医に告げられた深刻な病状/三浦和義氏の不審な死/ 収監の日
2・生命の危険
受け入れられなかった注射、投薬/口封じで殺されるのか/ 塀の中で何が起きても外部にはわからない

第2章 裏金告発

3・調活という裏金
独自捜査に没頭/大阪検察内部の確執/裏金告発/裏金告発と則定スキャンダル/告発と報復人事/反撃のための刑事告発/「けもの道」
4・冤罪と検察
甲山事件をめぐる真相/自白調書は捜査員の「作文」/検察が作った目撃証言/検察と裁判所の罪は重い
5・「口封じ」逮捕
告発収録の朝、逮捕/公判での検察側と弁護団の応酬/事件の背後に壮大な「闇」/暴力団幹部射殺事件
6・実刑判決

第3章 獄中での闘い

7・刑務所での日々
独居房での単純作業/小室哲哉逮捕に思う/静岡刑務所へ移送/刑務所で迎えた正月/刑務所での一日/運動時間に“臨時法律相談所”/裁判員制度と死刑
8・仮釈放却下
迫られた「反省文」/反省文の書き直し/検察の横槍

第4章 提言

9・民主党及び国民への提言
 民主党への政権交代/法務大臣への要望
10・満期出所まで
11・小沢VS検察の闘い

「風を吹かせる」/政治と検察の癒着/国会で証人喚問を

第5章 「小沢VS検察」をめぐって

三井環×鈴木宗男×安田好弘×上杉隆×青木理×元木昌彦

シンポジウム「小沢VS検察」と報道のあり方

裏金告発と「けもの道」/三井逮捕の10日後に鈴木議員秘書逮捕/検察刷新会議の設立を/記者クラブ所属メディアへの批判/取り調べの全面可視化を/検察報道の構造的問題/石川議員弁護人としてのスタンス/政権交代と記者会見開放/「風を吹かす」手口とは?/捜査は戦争だから何でもやる/記者クラブと検察リーク/「官報複合体」への市民の批判/石川議員の供述報道/検察「出入り禁止」の三形態/原口大臣の裏金追及発言/ジャーナリズムはどうあるべきか

後書き

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