月刊「創」ブログ
今朝の朝日新聞生活面で『負けないで!』著者・小笠原さんを大きく報道!
今朝7月31日付の朝日新聞が生活面で創出版刊『負けないで!』の著者・小笠原恵子さんを大きく報道しました。直近の試合で眼底出血したことでもわかるように、女性でプロボクサーになるということ自体大変なのに、そのうえ聴覚障害で耳が聞こえないという困難を努力によって乗り越えたのが小笠原さんです。小中学校時代はいじめにあったり、不登校に陥ったり、高校時代は親や教師に反発して停学処分を受けたりもしました。逆境のなかで培われたハングリーさが、彼女をボクシングに向かわせたのだと思います。「耳の聞こえない女性がプロボクサーなどとんでもない」と門前払いされながらも、プロへの道をあきらめず、昨年、念願のプロとしてリングに立ったのでした。
決してあきらめずに可能性に挑戦していこうとする小笠原さんの勇気に共感し、彼女の生き方を多くの人に知ってもらおうと出版を企画したのは今年2月のことでした。彼女は不登校で中学3年の時はほとんど授業に出ていないのですが、今回、出版を機に、かつての教師と再会するなど、著者にとっても本を出すのは自分を見つめ直す作業でした。また。彼女の家族は妹も聴覚障害ですが、その家族と半年間つきあったことで、編集者としてもいろいろなことに気づかされました。
これは聴覚障害者の間では常識らしいのですが、子どもが聴覚障害だとわかった時、まず母親がしたことは、家中の家具に名前のカードを貼って、「物には名前がある」ことを教えることでした。また小笠原さんに本などを送る時、宅急便の送り状に電話番号を書けません。彼女の家族は両親とも共働きで、姉妹が家に居ても電話に出られないからです。我々は想像力を働かせないと、聴覚障害の人たちの立場に立って物を考えることができないのですが、そういう想像力を働かせることは我々にとってすごく大切であることを気づかされました。
耳の聞こえない人がどうやってプロボクサーとしてリングで闘えるのか。興味深いそのことはぜひ本を読んで把握して下さい。きょうの朝日新聞の記事でも書いていますが、「音の振動を全身で感じる」ということなのですね。ちなみに小笠原さんをプロデビューさせたジムの佐々木会長も視覚障害者です。小笠原さんは、この会長に大きな影響を受けたのです。いろいろなことをかんがえさせてくれる本『負けないで!』をぜひ多くの人に読んでほしいと思います。小笠原さんについては、テレビドキュメンタリーや映画の企画も既に出ています。
本は全国書店で販売中ですが、ネット書店や創出版のホームページから注文することも可能です。
日野不倫殺人事件の24年目の現実
1993年12月、日野市のアパートが放火され、子ども2人が焼死した。逮捕された北村有紀恵さんは無期懲役の判決を受け、服役中だ。その彼女の置かれた現実を通して贖罪について考える。 200円(税込)
2018年5・6月号 マンガ市場の変貌
◆『コロコロコミック』『ちゃお』
児童誌のゲーム、アニメとの連動
◆『ジャンプ』『マガジン』『サンデー』
少年マンガ誌三者三様の行方
◆集英社が『マンガMee』立ち上げ
女性マンガの映像化とデジタル化
◆『空母いぶき』『キングダム』など期待作が
実写映画で青年マンガに期待
◆LINEマンガ含め各社のデジタルコミックの現状は
拡大するマンガのデジタルとライツ
◆フジテレビ、テレビ東京のアニメ戦略とは...
アニメ市場拡大とテレビ局アニメ戦略
◆『「なろう系」と呼ばれるweb上の小説のコミカライズ
コミカライズとKADOKAWAの戦略
◆「海賊版」をめぐる迷走の内幕
「暴走」の末に頓挫した海賊版対策......川本裕司
◇寝屋川中学生殺害事件被告手記(続)
死刑を宣告された私の近況と逮捕をめぐる経緯......山田浩二
◇『DAYS』性暴力事件をめぐる経過報告
『DAYS JAPAN』広河隆一さんの性暴力問題を考える......篠田博之
◇被害から25年目の今、性犯罪受刑者との対話を望む
性暴力被害者の私が、なぜ加害者との対話を求めるのか......にのみやさをり
◇同性愛差別が続く社会で起きた事件と波紋
一橋大学アウティング裁判が社会に投げかけた問題......奥野斐
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