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渡辺文樹監督「天皇伝説」横浜で上映敢行! 一時は騒然となりました。

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 見てきましたよ。「天皇伝説」。観客70人ほどのうち『創』編集部から3人ですからすごいもんです。そのほか鈴木邦男さんは現れるし、しかも鈴木さんは右翼とやりあって一時は騒然となりました。 

 

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天皇伝説 003.jpg 会場は横浜の繫華街なんですが、もう上映開始1時間前から周囲は右翼の街宣車が大音量で「国賊・渡辺を叩き出せ!」と絶叫。何しろ右翼陣営は「上映絶対阻止」を方針にしていますから。でも演説の最初に「善良なる横浜市民の皆様」と呼びかけるのは何となくおかしかったですね。

   右翼陣営に対抗して警察側の装甲車やパトカーも赤色灯をつけながら会場前に横付けされています。交通の激しい道路なのに、1車線をつぶして警備車両を並べてました。紺の制服の機動隊が厳重警備。私服も含めると警察官がたぶん20~30人はいたのではないでしょうか。大物右翼らしいのが建物に入ると、とたんに機動隊が何人も走り込んでくるという緊迫状況でした。
 

 

 

   

   

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会場内の入り口にも右翼10人ほどが訪れ、一時は渡辺監督と激しい口論。特にスタッフが右翼の人たちを撮影していたことをめぐって口論がエスカレートし、ほとんど怒鳴りあいになりました。そこへ訪れたのが鈴木邦男さんで、「君たち、映画を見もしないで上映中止とかおかしいじゃないか」と、怒鳴りあいの中に割って入る。ところが「お前はどっちの味方か」「テレビにばかり出やがって何考えてんだ」とか、今度は右翼が鈴木さんを取り囲むようにして怒声を浴びせました。

 

 

 結局、30分ほど遅れて映画は始まりました。「これから上映を始めますが、もし途中でスクリーンを切られたり、塩酸をかけられたりした場合は、入場料はお返ししますから」と渡辺監督の挨拶。塩酸をかけられたら...って、それは入場料を返すというレベルではないような気もするけれど(笑)。  

 

 

   客席の最前列は警備スタッフが陣取り、右翼が走り込んでいったら取り押さえるような態勢になってました。でも上映が始まっても、外の街宣車の怒声は聞こえてくるし、しかも上映途中でそわそわとして突然立ち上がる客がいて、周囲にさっと緊張がみなぎると、その客はただトイレに行っただけだったり......とても映画に集中できる雰囲気ではありません。しかもなぜかスピーカーの音が割れてしまって、聞き取りにくいのです。 

天皇伝説 066.jpg 2本立ての上映は夜10時過ぎ、何事もなく無事に終わりました。計4時間近くの映画観賞は疲れましたね。渡辺監督の緊張の表情も少しゆるんだようでした。終了後話を聞くと、やはりこの日は緊張したし、スクリーンも映写機も不測の事態に備えて予備を用意してきていたと言ってました。警察だけでなく、横浜氏の職員も10人近くが警備にあたりました。お疲れさま。

 


  この後、上映は翌15日に横浜市の技能文化会館でも行われました。この日も右翼は街宣車で抗議に来ましたが、警察側の警備も含め、初日に比べると少なかったようです。

 

 

 

 

 

 

 16日は再び、中区開港記念会館で上映。その後は9月の逮捕事件で使用許可取り消しとなった代々木八幡区民会館を始め、渋谷区に上映申請していますが、どうなるかは未定。

 上映情報については、当該の会場に聞いても教えてくれません。会場のホームページに案内も載ってません。ですから今後は、なるべくこのブログで公開していく予定です。ちなみに明日16日は夜6時から「ノモンハン」、8時から「天皇伝説」の上映です。
 まがりなりにも今回首都圏で上映が実現できたことは大きかったと思います。10日に出された裁判所の決定は「集会の自由、表現の自由」の大切さを強調したいい文章で、近々このブログにアップしようかなと思っています。

 

 

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 10月30日にはロフトプラスワンの『創』トークイベントに渡辺監督と鈴木さんが登場し、対談をします。映画上映会と勘違いする人もいるようですが、映画は上映しませんのであしからずご了承ください。ロフトのイベントについてはこちらをご覧ください。

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