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徳島刑務所で受刑者らが集団告訴!『創』記事が告訴状に引用

 

徳島刑務所.JPGのサムネール画像

 さる2月19日、『創』が2月号で大暴動の詳細をスクープした徳島刑務所で、受刑者17 人と元受刑者4人、それに遺族1人の計22人が集団告訴・告発を行った。告訴告発の対象は徳島刑務所の松岡裕人医務課長と元徳島刑務所長ら3人。大暴動も戦後初めてと言われるが、この集団告訴も極めて異例なものだ。
 その日、徳島と東京で記者会見が行われ、元受刑者が弁護士とともに、徳島刑務所の現状を訴えた。東京での会見では、元受刑者が「これまで受刑者らが何度も内情を表沙汰にしようと試みたがいずれももみ消されてきた。受刑者には何をやってもいいという風潮はおかしい」などと涙ながらに訴えた(写真上)。
 受刑者らはこの集団告訴とともに、日本弁護士連合会に人権救済申し立ても行った。
 この集団告訴には、『創』2月号のスクープも大きな力になった。それまで受刑者からの訴えは地元弁護士会や東京の弁護士に寄せられ、国会でも取り上げられたものの、一方的な訴えだとして退けられていたのだが、『創』の記事では受刑者だけでなく刑務官がそれを裏付ける詳しい証言を行っており、事実が客観的に裏付けられた形になった。記事の中身は告訴状でも詳しく紹介されている(写真下)。


徳島.jpg それにしても告訴状に書かれた徳島刑務所の医療に名を借りた虐待は深刻で、例えば42歳の告訴人TYの場合は、運動中に倒れて担架で医務室に運ばれた同人を、松岡らが押さえ付けて「肛門に手指を挿入して肛門内部を掻き回し」、その結果「肛門からの出血は1週間ほど続いた」とある。
 こうした虐待に耐えかねた40人の受刑者が暴動を起こしたのが昨年11月17日だった。大半が服役していたヤクザたちで、プライドを傷つけられた彼らが処罰覚悟で国家権力に闘いを挑んだまさに任侠道を地で行く決起だった。
 当局が情報統制し、外部に知られることを抑えたにもかかわらず暴動の事実は一部の新聞でも報じられ、現役刑務官の証言を伴って『創』で大きく報じられたのだった。今後は暴動参加者らに対する処罰の裁判も始まり、経緯の詳細がさらに明らかになってくると思われる。
 なお今回の集団告訴を含めた、暴動をめぐるその後の経過については、『創』4月号の記事「大暴動・徳島刑務所で受刑者らが集団告訴」で詳しくレポートされている。

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