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「くまぇり」判決懲役10年!                   『創』編集部へ取材殺到!判決直後に本人に接見も

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 大変な1日だった。「くまぇり」こと平田恵里香被告の判決が出される長野地裁松本支部には朝から長蛇の列。一般傍聴席18人のところへ140人以上が行列を作った。

 8時半に現場に到着した編集長・篠田は、まずテレビ朝日「スパモニ!」に現場から生出演。同番組はこの4月からリニューアルし、現場に直撃する何とか機動隊というのを売りにして、今回も現場中継を入れたのだが、モバイル回線を使うという方法で、コメントをするのにモニターもなく、音声だけ。突然スタジオからの吉永みち子さんや橋下弁護士らの音声がイヤホンを通じて入り、それにコメント。電波状態が悪いと途中で中継が途切れるとかで、おいおいこれで全国放送かよ、と思ったけれど、東京からわざわざ10分間の中継のために駆け付けた入社4年の北田暢子ディレクターの元気のよさに好感。弊社刊『マスコミ就職読本』の読者だったらしい北田さんは、「現場はこんなもんだとマス読に書いておいてください」と笑いながら言っていた。

 公判は10時から。くまぇりはフジ色のセーターらしきものに白のパンツ。先週4日に両親が差し入れたもので、薄化粧もした正装。但し、傍聴席に背を向けてすわっていたので表情は見えず。夕方のテレビのニュースを見たら、法廷イラストで正面の顔が描かれていて、あれ本当に見て描いたのかよ~と思わずツッコミ。でも法廷イラストの人も東京からわざわざ来たのだろう、いつも東京地裁で見かける人だった。

 公判終了後、傍聴に来ていた父親が退出しようとすると、報道陣が群がって身動きとれ ない状態。見ていて気の毒になった。公判が早めに終わって時間があったので、くまぇりのいる松本少年刑務所に行ってみると、本人はもう帰っているとのこと。さっそく接見手続きをした。そこへ彼女の両親もやってきたのだが、編集部の方が先に手続きしたので、何か運命の判決の直後に、両親をさしおいて先に接見という恐縮の事態に。
 
 ただ、待合室でいろいろ両親から、くまぇりの小中学校時代のこととか詳しい話が聞けた。小学校の頃から不登校で中学2年からは授業に出ず、相談室で絵をかいていたりしたとか、もろもろ。
 
 接見室でのくまぇりは、先週接見した時と同じおとなしい感じ。懲役10年の判決は正直言って考えていたより長かったが、求刑で13年と聞いて受けたようなショックは今回は感じなかったとのこと。覚悟はある程度できていたというわけだ。

 その後、帰京しようとタクシーに乗って駅へ向かう頃から、テレビ各局からの電話が続々。松本駅前でテレ朝の「スーパーJチャンネル」の電話取材。「あずさ」に乗って東京へ向かってからも15分おきくらいに取材依頼の電話が入る。夕方の情報番組はほぼ全局。きょうの午後から明日にかけてのワイドショー・情報番組もほぼ全局、取材が入る。その他ネットニュース「Jキャスト」(だっけ?)も電話取材(「オーマイニュース」は来なかったぞ、やっぱり出遅れてる?)。
 
 おかしいことに、中央本線は甲府あたりからやたらトンネルが多いのだが、トンネルに入るたびに携帯電話がつながらなくなる。そしてやっとつながったら、いろいろなメディアからの電話が入ってくるのでほとんど混線状態。一番つらい思いをしたのはテレ朝「報道ステーション」のディレクターだったと思う。何度も話が中断して相当イライラしたと思う。ごめんなさい。

 特急を新宿で降りると、そこへTBSのクルーが待ち構えていて、駅前でインタビュー 。既に4時近くだったが、そのVTRを5時からの番組で流すという綱渡り。報道局の橋口記者、ご苦労さん。大変だったと思うけど。

 会社に4時過ぎに戻ると、既にテレ朝「やじうまプラス」のクルーがスタンバイして待機。さっそくインタビューに応じる。続いて5時にはフジテレビの「めざましテレビ」と「特ダネ!」のインタビュー。その間もひっきりなしに各局の番組から電話が入ったりして、もう取材を受けたのが、どの局のどの番組か混乱してくる。

 そうそう、既に土日段階で、TBS「ピンポン」と日テレ「スッキリ」のインタビュー も受けていたので、こう見てくると9日から10日にかけて、ほとんどの主な番組で月刊『創』に掲載した「くまぇり手記」が報道されたことになる。報道局は同じ素材を次々いろいろな番組に使っていくが、夜の日テレ「ニュースゼロ」や明日の「朝ズバッ!」でも同じ素材を報道するとの連絡が入っている。

 これだけ報道されると、それを見た人から問い合わせが入ったり、さっそく「2ちゃんねる」などで話題になっていたり、反響も大きいのだが、さていつも思うのは、それが『創』の売り上げにつながるのかどうか。テレビでこれだけ詳しく紹介されても意外と雑誌の売り上げにつながらないんですね、これが。手記全文をぜひ『創』を買って読んでほしい、とこの場を借りてお願いしたい。
 
 あ、そうそう変わったところでは『週刊新潮』からも電話取材が入った。たぶん意地悪な記事になるのだと思うが(笑)、別に『創』もくまぇりの弁護をしているというスタンスではないので構わないが。

  新聞各社も6日以来取材に来ているが、大きな記事になったのはサンスポと東スポ。時 事通信など通信社も配信したらしいが、内容は確認していない。サンスポのネットニュースはこちらをクリックしてほしい。
 
 『創』としては、くまぇりをあの犯行に走らせたものは何だったのか、次号でも引き続き明らかにしていく予定だ。両親の詳しい話も近々聞く予定。

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