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渡辺文樹監督、再逮捕後初めて『創』編集部に現れる!

 5月の石巻での逮捕もあるので「再逮捕」としたけれど、渡辺監督の場合、以前から何度も逮捕されているので、逮捕も再逮捕もあまり意味はないかも。
 しかし、この監督のタフなところには感心する。釈放後、すぐに向かったのが金沢。そこで金沢映画祭が開かれ、「天皇伝説」を上映。主催者側は覆面上映にしたのだが、それでは満足しない監督は、早めに地元に乗り込んで街頭に再びポスター張り。今度は上映中止にはならず無事上映されたのだが、東京での騒動は全国に知れ渡っているようで、地元の右翼が上映に抗議する電話を会場側に入れてきたという。

 これで結局、「天皇伝説」を上映できたのは監督の地元・福島とこの金沢映画祭のみ。福島は小さい規模だったし、金沢も限定された客だから、監督のイメージする本格的な上映はまだできていないわけだ。度重なる逮捕にも全くめげることのない監督は、金沢映画祭から戻るや即座に横浜など首都圏で10くらいの公民館などに会場申請を行った。この間の報道により、会場側が使用取り消しに動く可能性はあるのだが、監督は一歩もひかない構えだ。使用拒否の連絡があったらすぐに裁判所に訴えるために申請用紙を常に持ち歩いている。

渡辺文樹 018.JPG 写真はその渡辺監督が9月16日に『創』編集部を訪れた時のもの。この日から精力的にあちこちを回って会場申請を行い、この10月に次のリベンジを、というのが監督の望みだ。
 さてその申請先だが、近々このブログで公開しようかと思うが、あまり早く公開すると右翼団体が動き出すので、機会を見て、ということにしよう。それぞれの会場付近の街には公開1週間前から、監督自ら作成した原色のポスターが至るところに張り出されることになるから、それを見かけた人はぜひ期待してほしい。渡辺監督の体を張った闘い、いよいよ本格化する。

 なお一連の逮捕事件については、東京新聞に書いた後、朝日ニュースター「痛快!おんな組」でも私の「篠田の目」というコーナーをさいて取り上げた。渡辺監督をあまり「言論の自由」云々と政治的文脈で語るのはそぐわないと思って、彼の映画のスタイルを話題にしたのだが、トークの相手が辛淑玉(しん・すご)さんや中山千夏さん、永六輔さんら異色の人なもので、ちょっと盛り上がりすぎて、ふざけすぎとお叱りを受けるかも。でも、今回の公安の無茶苦茶なやり方と渡辺監督の攻防戦には、怒りを通り越して思わず笑ってしまうしかない。「花男」はないが、まさに「ありえないっつーの」。
 ちなみにこの放送は土曜夜10時からと、週明けにも何回か流れる予定。このコーナー以外にも、狭山事件の石川さんの妻とか、橋田信介さんの妻とか、すごいゲストで、この回は見応えある内容なので、朝日ニュースターが見られる人にはお薦めだ! と書いたら局側から「痛快!おんな組」の放送日時を送ってきたので紹介しておこう。(篠田博之)
初回放送 9月20日(土) 22時00分~23時55分
リピート  9月21日(日)  3時00分~4時55分
                 16時00分~17時55分
         24日(水) 22時00分~23時55分
         25日(木)  3時00分~4時55分
                14時00分~15時55分       

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 『DAYS JAPAN』広河隆一さんの性暴力問題を考える......篠田博之

◇被害から25年目の今、性犯罪受刑者との対話を望む
 性暴力被害者の私が、なぜ加害者との対話を求めるのか......にのみやさをり

◇同性愛差別が続く社会で起きた事件と波紋
 一橋大学アウティング裁判が社会に投げかけた問題......奥野斐




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