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6月12日、「ザ・コーヴ」上映予定の横浜映画館前で抗議団と鈴木邦男さんが激突!

yokohama01.jpgのサムネール画像 6月12日午後1時過ぎ、映画館「横浜ニューテアトル」前で「主権回復を目指す会」など約30人の右派グループが横断幕や日の丸を掲げ、街宣を行いました。東京の2館が上映中止を決めて首都圏での上映予定はこの横浜だけになったため、ここが攻防戦の最前線になったのです。

 この映画館は2年前、映画「靖国」の上映中止事件の時も右翼の街宣を30回も受けて陥落、中止に至ったところ。支配人の長谷川さんはそれを後悔し、今回は絶対に上映をやめないと言明しています。「ザ・コーヴ」上映予定といっても何週間も先の話で、この日は全く関係ない映画が上映中。午前の回を見終わって出てきたお客さんたちは、出入り口の光景を見てびっくりしたようです。危険も予想されるため、入り口はシャッターが降ろされ、午後の回のお客が入るつどシャッターがあげられるというとんでもない状況で、これ明らかに営業妨害です。
写真1 一人で抗議団体に立ち向かう鈴木さん(中央後姿)。手前に立っているのは長谷川支配人

 

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  右派団体が演説を始めてすぐに、鈴木邦男さんがそのグループに向かっていったのですが、取材に来ていたマスコミを含めてそこに大勢が殺到し、もみあい状態に。警官隊の指揮者が指示を出して、待機していた部隊もそこに突進し、一瞬騒然となりました。鈴木さんは「君たちのやっているのは、ただの弱い者いじめの営業妨害じゃないか」などと叫んだのですが、何せ相手は大音量のスピーカーを使っており、「鈴木邦男帰れー」などと大声で叫ぶために、議論にならず。鈴木さんは「堂々と出てきて、ここで1対1で論争しようじゃないか」とも呼びかけましたが、右派団体は聞く耳を貸さず大音量でシュプレヒコール。興奮して「鈴木邦男は朝鮮に帰れー」とか、わけのわからないことを叫ぶ人もいました。鈴木さんも右翼、相手も右翼で、この衝突、周囲の人には事情がわからなかったと思います。
写真2 鈴木さんが論争を呼びかける

 

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 鈴木さんは警察の制止もあって、一時、車道の反対側に引き上げましたが、街宣行動の間に何度もその隊列に向かっていき、そのつど警官隊が割って入る緊迫した状況となりました。映画館の前の車道をはさんで片側が日の丸を掲げた右派団体、映画館側の歩道には、マスコミや映画関係者、市民などがやはり30人くらい群がり、まさに対峙状態。その映画館側の真ん中に毅然として立っていたのが長谷川支配人でした。こちら側にもマイクがあれば車道をはさんで議論ができたのですが、何せ大音量のマイクが右派団体側だけにあるという状態で、彼らは一方的に自分たちの主張を演説するばかり。
 写真3 一時現場は混乱に陥った

 

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 ただ、市民の中には、無言で「恥ずべきは上映妨害」などと書いたボードを掲げている人がおり、これがなかなか効果をあげていました。後で聞くと、その男性の掲げたボードを隣の女性が一緒に支えてくれたとのこと。こういう市民の無言の抗議がもっと目に見える形で広がっていくことが、この騒動の根本的解決の道です。もともと抗議している右派団体だって街宣の動員が30人、電話で映画館に抗議しているのも恐らく10人くらいで、同じ人が1日に何回もかけているのです。わずか30人くらいの抗議で次々と上映が中止になっていくのは、めんどうなことを避けたいという空気がこの日本を支配しているからで、最初に中止を決めた映画館は、街宣を受けたからでなく、その街宣予告におびえて上映をやめてしまったわけです。もっとも、この中止を決めた映画館には、その後、「なぜ中止したのか」と抗議する電話がたくさんかかっているようですが。
写真4 市民がボードを掲げて上映妨害に抗議

 この12日の街宣の模様は、16日のTBS「ニュース23X」が報道していましたが、この間の経緯を大変わかりやすくまとめていました。上映中止をめぐる報道は、朝日新聞とNHKがリードしていましたが、このTBSの取り組みもなかなかのものでした。ちなみに朝日新聞は14日の社説でもこの問題を取り上げていましたが、これも非常にポイントをよくついた社説でした。右派団体側はこれに抗議するとして16日に朝日新聞本社前で街宣を敢行。この日は代々木で行われた映画の主役リック・オバリーの講演会にも街宣がかけられたし、右派団体側も今が正念場として活発に動いています。(文責・篠田博之)

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