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創出版: 2008年12月アーカイブ

 何やらすっかり昔の話のような印象がありますが、2008年4月にマスコミがあれほど大騒ぎした映画「靖国」上映中止事件のその後をフォローする専用ブログを開設しました。創出版のサイトのトップページにバナーを設け、そこから専用ブログに入れるようになっています。

 「靖国」については、その後も各地で市民団体などによる自主上映が続けられ、言論・表現の自由について議論するひとつの素材として使われています。この自主上映の動きを応援するために、上映予定を恒常的にお知らせし、自主上映を呼びかけるサイトです。実際に行われた自主上映のレポートも随時アップする予定です。

 創出版では、その自主上映運動のテキストとして2008年6月に冊子『映画「靖国」上映中止をめぐる大議論』を刊行しています。この事件の詳しい経緯と、様々な立場からの意見をまとめたもので、これを読むと、あの問題で何が問われたのか理解できるようになっています。上映会場でお求めになるか、書店あるいは弊社に直接ご注文ください。この本を読んだ読者からの感想も公開します。

死刑囚.jpgのサムネール画像 12月13日に『創』編集長・篠田博之著『ドキュメント死刑囚』についての記事がミクシィのニュースで紹介されたところ、そのニュースについてたちまち1200件もの日記が書かれました。それぞれの日記にまたコメントがついていますから、とても全部は読み切れないほどの意見・感想が書き込まれたことになります。
 紹介された記事は元々雑誌『サイゾー』のインタビューで、それが同誌の「日刊サイゾー」に転載されたもののようです。死刑問題についてこんなに議論が盛り上がるというのは、恐らく今月から裁判員制度が本格始動し、多くの人が関心を持ち始めているせいでしょう。元のインタビュー記事はこちらからアクセスできます。

 自分の著書についてこんなに多数の人が議論を行うというのはそれだけでありがたいことですが、「自分は死刑制度に賛成だから廃止論者の意見は聞きたくもない」といった反発の声もあり、賛同・反発相半ばという感じ。でも、この著者の主張は別に死刑廃止論でないぞ、よく読めよ」という親切なアドバイスもあったりしました。確かにあの本は著者としては別に死刑廃止論を展開したという気持ちはないのです。というか、死刑存廃論議にどうも現実から少し遊離した硬直した応酬という印象を持つことがあって、そうではなくて個々のケースに即して考える必要があるのではないか、というのがあの本の基本的スタンスです。

毎年恒例、月刊『創』の豪華執筆陣がこの1年を振り返るスペシャルイベント!
IMG_0384.JPG読者の皆様、ぜひおいでください!
新宿・ロフトプラスワン 開場18時半

第1部(19時~)
 田代まさしと元シャネルズメンバー大集合!
 出演:田代まさし(元シャネルズ)、山崎廣明(元シャネルズ)、吉田豪(コラムニスト)、他。
 このほか元シャネルズのあの人にも出演交渉中! マ~シ~グッズ新製品発表&即売

第2部(20時40分~)
 秋葉事件とワーキングプアの反乱
 出演:雨宮処凛(作家)、佐藤優(起訴休職外務事務官・作家)、岩淵弘樹(映画「遭難フリーター」監督)、森達也(作家/予定)他
 今年1年の「時の人」といえば何と言っても雨宮処凛。この1年のワーキングプア事情を振り返る。

第3部(22時~)
 きた~っ!裁判員制度の裏側
 阿曽山大噴火(大川興業)、鈴木邦男(一水会顧問)

[司会] 篠田博之(『創』編集長)

OPEN18:30/START19:00
前売¥1700/当日¥2000(共に飲食代別)
前売券はローソンチケットで発売中【Lコード:32366】
ローソンチケット http://l-tike.com/

ロフトプラスワン http://www.loft-prj.co.jp/PLUSONE/

 代官山駅前のライブハウスにて三浦和義さんを偲ぶ会が開かれました。三浦さんの対論集『三浦和義 敗れざる者たち』(三浦和義・河村シゲル著。ぶんか社刊)の発売記念を兼ねたものです。このライブハウスは、河村さんと三浦さんがゲストを呼んでトークショーを行ってきたその場所で、生前の三浦さんとつきあいのあった人たちが、それこそ左翼から右翼まで集まりました。この本に登場する様々な人たちのスピーチも行われたのですが、トップバッターは『創』連載執筆者の鈴木邦男さん。そのほか弘中弁護士や三浦さんの妻のスピーチも。三浦さんの妻良枝さんは、いまだに心の整理ができておらず、葬儀に続いて再び涙のスピーチとなりました。『創』編集長・篠田も三浦さんの思い出を語りました。


三浦和義さんを偲ぶ会.JPGのサムネール画像 衝撃の死から時間はたちましたが、2月のサイパンでの逮捕は何だったのか、三浦さんの死は本当に自殺だったのか、多くの疑問も残されたままで、これを風化させることなく問題提起をしていこう、との確認が参加者によってなされました。
 余談ですが、鈴木邦男さんには『AERA』編集者が同行。同誌の「現代の肖像」で来年、鈴木さんを取り上げるとかで長期密着取材が行われているもの。朝日新聞は社会部も取材に来ていました。その他、当日はスポーツ紙などの取材も入っていました。写真は最初に挨拶する河村シゲルさんです。

 各地で右翼との攻防戦を展開し、上映中止にもなってきた映画「天皇伝説」だが、九段会館は結局、上映が中止となったが、日比谷公会堂は無事上映された。あとは明日6日から大田区、そして9日は新宿で上映された後、関西方面での上映となり、しばらく東京では見られなくなる可能性がある。ぜひこの機会に見ることをお薦めしたい。 上映予定は以下の通り。


 12月6~8日    大田区民プラザ 毎晩午後6時半~「ノモンハン」、午後8時~「天皇伝説」
           各作品 大人1200円、学生1000円(2本見ると割引の可能性も)
       9日  新宿文化センター 午後2時・6時「ノモンハン」、午後4時・8時「天皇伝説」
       1月9日   クレオ大阪中央 午後2時・6時「ノモンハン」、午後4時・8時「天皇伝説」

2009年18日  京都アバンティホール 午後1時半・5時「ノモンハン」、午後3時半・7時「天皇伝説」
        28日  兵庫県民会館(神戸市) 午後2時・6時「ノモンハン」、午後4時・8時「天皇伝説」

 ところで、10月30日に新宿ロフトプラスワンで行った渡辺監督と鈴木邦男さんのトークライブに右翼が参入して、あわや殴りあいとなるバトルが行われたことは、このブログでも紹介し、動画も一部アップした。 そのトークの全編が6日発売の月刊『創』1月号に収録されている。このブログでの紹介を見て、全編を見たいという声も寄せられたが、ぜひこの「創」を購読いただきたい。怒鳴りあいの声や会場からの怒声もきちんと再現されている。
 ちなみに、この1月号には「筑紫哲也さんの死を悼む」という特集も掲載され、テレビなどが放送した追悼番組とは全く違った筑紫さんの側面が伝えられている。ぜひ読んでいただきたい。  

http://www.tsukuru.co.jp/gekkan/