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創出版: 2014年11月アーカイブ

雑誌が就職特集を掲載し始めた。
少しずつ就職シーズン到来ということなのだろうが、今年気になるのは、
準備が進んでいる人とそうでない人との差があまりに大きいことだ。

採用側はインターンシップを始め次々と企画を展開し、
採用担当者がツイッターやフェイスブックで盛んに情報を流しており、
それについている学生も多いのだが、大学によっては就職モードが皆無
というところもある。

昨年までと違って、その格差が著しいのだ。
たぶん来年度の採用戦線がどうなるのかわからないので、
大学側も対応しかねているのが実情なのだろう。
この状況の結果がどうなるかというと、
来年2~3月になって一気に就職戦線が動き出した時に何の準備もできておらず
慌てる学生がたくさん出そうな感じなのだ。

本当はこの3カ月ほどを利用して、
マスコミの仕事を研究したりOBに会ったりすべきなのだが、
それなしに一気に本番突入、しかも短期集中決戦となると、対応できずに
途方に暮れる学生が大量に出そうだ。

このままで本当に大丈夫なのかという感じである。
就活とは、実際にESを提出する前に、実はやるべきことがたくさんある。
自分が将来どんな職業をめざすのか考えるには十分な時間が必要だ。

実際に働いている人の話を聞きに行くとか、
そういう活動は今の内にやっておかないと、試験が始まってからでは間に合わない。
大丈夫なのか、来年度の就活戦線、という感じである。

『週刊現代』『フライデー』が女性の実名・顔写真入りで報じているが、
日本テレビアナウンサーの内定を取り消された東洋英和女学院の4年生女子が、
同局を相手に提訴。その第一回弁論がきょう東京地裁で開かれた。予定通り
就職させてほしいと訴えた裁判だが、大手マスコミでは前代未聞だろう。
 この騒動は、いろいろな裏事情を公にしてしまった。一番大きなものは、
彼女が内定を得たのが昨年9月だったことだ。日テレはこの間、アナウンサー
については、試験をやった形跡がないのに内定が出ているので、恐らく夏の
インターンシップ「日テレアナウンスフォーラム」受講者に内定を出して
いるのでは、と言われていた。それがこの騒動でばっちり証明されてしまった
わけだ。訴えた本人によると、アナウンスフォーラム終了の2日後に呼び出し
を受け、上級セミナーを受講、その後健康診断、役員面接を受けて昨年9月中に
内定が出されたという。
 その後、彼女は学生時代に知人のスナックでバイトをしていたことを気に
して人事担当者に相談。人事部は問題ないと判断したらしいのだが、会社の
上層部にあげたところ、今年の5月になって「クラブホステスとしての就労
はアナウンサーに求められる清廉性にふさわしくない」と内定を取り消され
たのだという。どうも、以前、局アナの夏目三久さんが週刊誌に騒がれて
退社騒動になったことが会社側の頭にあったらしい。週刊誌ネタになるような
事態は避けたいと判断したようだ。ちなみに日テレは、内定取り消しをした後、
今年8月にいきなりアナウンサーを追加募集し、内定者が辞退したらしいと
噂になっていた。この裁判、今後どうなるのか行方が注目される(篠田博之)

『マスコミ就職読本』入門編が発売されました。筆記試験対策は何をすればよいですか、といった質問をする人が時々いますが、その種の基本的なことは全て『マス読』に書いてあります。

これまで大手マスコミに内定を得た人たちにアンケートを行い、どんな勉強をしたか、どんな参考書を使ったかなど、
調べた結果を具体的に書いてあります。

マスコミ各社でどんな試験が行われるかという内容も詳しく書いてあるのは『マス読』だけです。例えば文藝春秋で毎年出題される「人物説明」問題。毎年50人の人物名が出題されるのですが、前年に出た人物名を見れば大体の
傾向がわかり、50人中20人は予測ができると言われます。そのあたりはぜひ『マス読』を活用いただきたいのですが、特に入門編でお勧めしたいのは、「採用担当者が語る『我が社が欲しい人材』」です。これ熟読するとものすごく役に立ちます。例えば講談社の採用担当者はこう言っています。

《「子供の頃から本が好きで、本に携わる仕事をしていきたいから志望しました」というESは多いし、面接でもそう答える人が多いようです。でも「本に携わりたい」だけで出版社を志望する十分な理由になるのでしょうか」》

なかなか深いアドバイスです。「本が好きで云々」というのは、実はかなり多くの志望者が志望動機にあげる文句なのですが、採用担当者はそれでは不十分だと言っているのです。では、どう直せばよいのでしょうか。それを考えることは実はかなり重要なことなのですが、正解は『マス読』を読んで下さい。

http://www.tsukuru.co.jp/masudoku/masudoku01.html