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12月13日に『創』編集長・篠田博之著『ドキュメント死刑囚』についての記事がミクシィのニュースで紹介されたところ、そのニュースについてたちまち1200件もの日記が書かれました。それぞれの日記にまたコメントがついていますから、とても全部は読み切れないほどの意見・感想が書き込まれたことになります。
紹介された記事は元々雑誌『サイゾー』のインタビューで、それが同誌の「日刊サイゾー」に転載されたもののようです。死刑問題についてこんなに議論が盛り上がるというのは、恐らく今月から裁判員制度が本格始動し、多くの人が関心を持ち始めているせいでしょう。元のインタビュー記事はこちらからアクセスできます。
自分の著書についてこんなに多数の人が議論を行うというのはそれだけでありがたいことですが、「自分は死刑制度に賛成だから廃止論者の意見は聞きたくもない」といった反発の声もあり、賛同・反発相半ばという感じ。でも、この著者の主張は別に死刑廃止論でないぞ、よく読めよ」という親切なアドバイスもあったりしました。確かにあの本は著者としては別に死刑廃止論を展開したという気持ちはないのです。というか、死刑存廃論議にどうも現実から少し遊離した硬直した応酬という印象を持つことがあって、そうではなくて個々のケースに即して考える必要があるのではないか、というのがあの本の基本的スタンスです。
最近、「創」ブログをリニューアルしたので、紹介を兼ねて、この内容をそちらにもアップします。
「創」ブログと別に、これまで「NHK受信料問題を考える」というブログを立ち上げており、最近、コメントや投稿がかなり増えています。大手マスコミでは受信料をめぐるこうした経緯についてきちんとフォローし報道しているところは皆無で、むしろNHK側の発表だけを伝える広報機関になってしまっているのが実情で、こういう個別の情報は大変貴重なものです。
NHKは法的督促が効果的と考えているらしく、どうやら全国でかなりの規模で、こうした恫喝ともいえる手続きをとっているようです。この何か月か督促を受けた人からの相談がどんと増えています。当編集部としては、東京で裁判闘争をしている被告らの弁護団に一応全てメールを転送していますが、弁護士さんたちも忙しいらしくてなかなか個別相談に応じるまではいっていないようです。ただ当編集部でもある程度の実情は把握していますので、わかる範囲でアドバイスなどをしています。
今回はその中の一人、埼玉在住の方からのメールを個人情報を伏せ、ご本人の了解を得て公開します。個人でこんなふうにやりとりしたり裁判を闘うのは大変だと思うので、なるべく実際に経験された方の事例を紹介し、今後同様の立場に至った方の参考にしていただこうと思います。他の方のケースも了解を得て、次々アップしていくつもりです。実際に弁護人なしで裁判まで闘った人もいますが、ぜひ資料を当方に送るなりしてください。では、以下埼玉在住の方のメールです。
驚きましたね。渡辺文樹監督の映画「天皇伝説」上映が予定されていた9月17日の代々木八幡区民会館ですが、監督の逮捕で上映は中止になったのですが、当日、こぶしを振り下ろす先を失った右翼の街宣車が5~6台、何と新潮社に押しかけたようです。あの10日発売の『週刊新潮』の記事が「不倫」云々と映画の内容を紹介したのが、これ自体問題だというわけです。何せこの一件は「戦後最大の天皇冒涜」だそうで、右翼にとっては腹の虫がおさまらないようです。
もちろん『週刊新潮』は、どちらかといえば右の雑誌であることは右翼も知っており、抗議といっても激しいものではなかったようですが、それにしても『週刊新潮』に天皇がらみで右翼が押しかけたのはここしばらくなかったことです。恐らく社員や関係者もびっくりしたでしょう。けしかけたはずの勢力が相手側にいかず、自分たちへ向ってくるとは思いもよらないことだったはずです。ちなみにその右翼の抗議については先週の『週刊新潮』が記事にしており、公安関係者の興味深いコメントも載っています。
一方、渡辺監督がこの間、上映を予定している横浜など首都圏の映画会場は、軒並み使用拒否で上映中止となっています。明日2日はいわき市で上映ですが、これはどうやらできそうで、会場の警備が予定されるなど、緊張感が高まっているようです。ただ先月、仙台では当日になって上映中止というケースもあったので油断は禁物です。
さて、月刊『創』11月号(10月7日発売)では渡辺監督のインタビューを再度載せています。また10月30日に新宿のロフトプラスワンにて、渡辺監督と新右翼の鈴木邦男さんとの激論トーク「天皇タブーと『天皇伝説』上映中止事件」を予定しています。11日からローソンで予約販売も始まるので、参加したい人はどうぞ。ちなみに、この日は田代まさし対吉田豪というもうひとつのトークも行われます。
10月30日(木) 月刊『創』トークライブ「言論の格闘技」
会場:新宿・ロフトプラスワン(コマ劇場前) 開場18時半
●第1部 19時~ 格闘技愛好家同士が熱く語り合う!
【出演】田代まさし(元タレント)×吉田豪(コラムニスト)
●第2部 21時~ 天皇タブーと映画「天皇伝説」上映中止
【出演】渡辺文樹(監督)×鈴木邦男(新右翼)
【総合司会】篠田博之(『創』編集長)
前売¥1700 / 当日¥2000(共に飲食代別)
前売券は10/11(土)より全国ローソンチケットで発売(Lコード:39645)
●ローソンチケットについてはこちらをご参照下さい。
※一番簡単な買い方はローソン店舗での直接購入です。
6月17日、朝10時過ぎから私の携帯電話は振動しっぱなしになった。その朝、宮崎勤死刑囚への死刑が執行されたというので、新聞・テレビの取材が殺到したのだ。会社へたどり着くと、入り口にも取材陣が待ち構えていた。
その日は1日中、大手マスコミ全社全局の取材を受けた。宮崎勤の処刑は私にとっても衝撃的な出来事で、なるべく取材には応じようと思った。しかし、いつものことだが、こうした取材、特にテレビの取材には大きな徒労感がつきまとった。1時間近く話した内容から放送に使われるのは1~2分だけ。真意が伝わったためしがない。
その結果、予想通り今回も、「お前はどうして殺人者を弁護するような出版活動をしているのか」という非難が電話やメールで寄せられることになった。
私は宮崎勤の著書『夢のなか』『夢のなか、いまも』を編集出版したのを始め、月刊『創』にも彼の手記を数え切れないほど掲載してきた。そのつどそれを掲載する意図を説明してきたのだが、短絡的な非難をしてくる人はほとんど、それをきちんと読んではいない。
宮崎勤と接触するようになってもう12年になる。その間交わした手紙は300通を超える。死刑確定後は様々な制約を受けることになったが、それでも最近まで、彼からの手紙は頻繁に届いていた。
公判があるわけでもないので、近況報告といっても次第に毎回同じような内容になってきたため、この1年近くは、彼の送ってきた手記を掲載せずに保留していた。それに対して、彼はそれをぜひ載せてほしいという手紙をこの5月に寄こしていた。そこで何本か保留していた手記を次号から掲載することを約束して準備していた矢先の処刑だった。次号掲載の手記が遺稿になってしまうとは思いもよらなかった。
5月23日の日本テレビ夜8時からの爆笑問題の「私が総理大臣になったら...秘書田中」に編集長の篠田が出演しています。『創』について取り上げたわけではありませんが、これまでゴールデンのバラエティ番組というのは『創』にとっては前人未到の領域でした。これがなんらかの形で誌面と連動できるとよいのですが。
また去る4月25日にはTBSの深夜番組「R30」で、『創』と同誌編集長について取り上げられましたが、十数分のコーナーをまるまるその話題で、というすごい番組でした。
ちなみにCS放送の朝日ニュースターなどでは、第3土曜夜10時からの「痛快!おんな組」など『創』編集長がレギュラー出演しています。
三浦和義さんの件もそうだし、このところテレビや新聞で『創』が取り上げられる機会は圧倒的に増えているのですが、なかなか難しいのは、それがストレートに『創』の読者が増えることにつながっていないこと。放送直後にはこのサイトへのアクセスもぐんと増え、例えば昨年5月号の「くまえり」独占手記のスクープの時には、放送直後にものすごいアクセスがありましたが、どうもそれが恒常的な雑誌の読者にならないのがつらいところです。
『創』4月号は新聞社の大特集だが、もちろんただの業界特集と違うのが本誌ならではで、例えば「押し紙」の現場写真をカラーで公開している(写真)。公表されている新聞の部数は実は水増しされたもので、新聞社から販売店に送られた新聞のある程度は実はそのまま廃棄処分されている。業界では昔から指摘されてきたものだが、それを具体的に直撃ルポで暴いたのがフリーライターの黒薮哲哉さんだ。彼が昨年上梓した単行本『崩壊する新聞』は、何と朝日新聞社社内の書店で売れ行きベスト1になっている(笑)。
控訴期限の切れる本日、突如、小林被告が控訴取り下げを行った。1人殺害で死刑もあり得るという前例を作ったこの判決が遂に確定してしまったわけだ。既にきょうの経緯についてはマスコミ報道がなされているが、『創』編集部にもたくさんの取材が入った。6日発売の『創』11月号で小林被告は正式に遺族への謝罪を行っている。もっとも、そういう謝罪をしても「謝罪もしないまま」と常に報道されるといった状況に、本人ももう何を言っても無駄だと絶望的になったようで、結局、自ら死を選んでしまったわけだ。
『創』には死刑判決の後、9月27日付と10月4日付の手紙が届いており、思い悩んでい る心情がつづられていた。その一部は本日、幾つかの報道機関に公開した。全文は次号12月号に載せるとともに、今回の控訴取り下げに至る葛藤も活字に残すつもりだ。
確かに「どうせ自分は死刑だから」と事実認定について争うことをしなかったり、小林被告の態度にも問題点は多かったのだが、この事件の背景や彼の心情が十分に明らかにされないまま、ただ死刑という結果だけで幕がおりてしまうのは残念だ。彼の生い立ちや家庭環境の解明、社会に出てからも疎外され、犯罪者へと追い込まれていった小林薫という人間がどうしてそうなってしまったのかという解明なしには、この事件から社会が教訓を得たとは言い難い。その点については、極めて不十分な裁判だった。
小林被告の死刑判決をめぐる報道の中でぜひ多くの人に読んでほしいのは、毎日新聞で作家の高村薫さんが述べていた感想だ。これはぜひ小林薫被告にも読んでほしいと思ったのだが、思うところあって、判決報道の全部はまだ彼に送っていなかった。ぜひこの記事だけでも明日にでも送ろうと思う。ただ、もうそういう議論をするにも手遅れになってしまったわけだが。
家族崩壊を象徴する事件が頻発している今日、それゆえに小林薫に極刑をという声も多かったわけだが、本当に今必要なのは、どうしてそういう人間が生まれてしまったのか、家庭や学校などどこに問題があるのか、徹底的に事実に即して解明することだと思う。死刑を望んでいる犯人を処刑したとしても本当に裁いたことになるのか、事件が解決したことになるのか、疑問である。
(文責・篠田博之『創』編集長)
↓月刊「創」11月号に掲載された謝罪文の一部↓
6月8日発売の月刊『創』7月号では、宮崎勤死刑囚から届いた手紙を掲載しています。これまで言及してこなかった死刑制度のあり方について宮崎死刑囚が初めて言及したこともあって、各紙が大きく報道しています。
←宮崎死刑囚からの手紙
朝日新聞(「宮崎勤死刑囚が雑誌に手記 初めて死刑に言及」)、
毎日新聞(<宮崎勤死刑囚>月刊誌「創」に手紙 「死刑は薬で」)、
産経新聞(「絞首刑は残虐」月刊誌に宮崎勤死刑囚の手記)、
東京新聞(「絞首刑は恐怖、残虐」 宮崎死刑囚、編集長に手紙)
共同通信(「絞首刑は恐怖、残虐」 宮崎死刑囚、編集長に手紙:リンクはヤフーニュースでの配信)
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東京ではフジテレビの「とくダネ!」が3月28日(公判翌日)に取り上げた以外はあまり大きく報道されていませんが、小林薫被告の裁判をめぐって、『創』に連載されている獄中手記が大変な影響を及ぼしています。
『創』3月号で小林被告は犯行状況について、これまでの供述を大きくひるがえす内容を、これが「真実」だとして手記にしたためました。3月27日の公判は、午後の大半を使って、その手記の真意を被告人本人に問いただす場となりました。小林被告は、一貫して『創』手記は自分のありのままを書いたものだと証言したのですが、その内容を述べることは減刑を求めているように誤解されるからと法廷では証言しないことを決めました。そして法廷ではその部分については一貫して「話したくありません」という答えを貫きました。
そのあたりの小林被告の真意については、4月7日発売の『創』5月号をぜひご覧下さい。もしかすると、この裁判は近々、大きな転機を迎えることになるかもしれません。
ちなみに『創』編集長・篠田は、小林被告に対して、やはり法廷では真実を述べるべきではないか、とアドバイスしています。
いずれにせよ、「娘はもらった」というあのメールで日本中の親たちを震撼させた小林 被告の事件の背景にはかなりいろいろな問題が隠されているようです。(上の写真は小林被告から『創』編集部に届いた手紙です)。



