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創出版: 2008年1月アーカイブ

  2ちゃんねるでは、まもなく田代まさしが出所するという話で盛り上がっているそうだが、現在、栃木県の黒羽刑務所にいる本人からは今年も年賀状が届いた。現物をスキャニングしてアップするとよいのだが、勝手にコピーされあちこちで流通してしまうのは明らかなので、あえてやめ、文面だけ紹介しておこう。

 

謹賀新年
初春を迎えまして皆々様のご多幸をお祈り申し上げます
元旦

 

 と、ここまでは印刷されたか、ハンコを押したものだが、この後に手書きで、今年こそよろしくおねがいします。と書かれ、「今年」に傍点がついていた。

 数々の獄中有名人を含め、人脈の多様さが特徴の本誌だが、他の年賀状もちょっとだけ紹介しよう。感慨深いのは筑紫哲也さんのこんな文面。

 

旧年中はいろいろご心配をおかけしました。
厄介な相手ではありますが、元気を失わずに、
やりたいことをやり続けようと思っています。
今年もよろしく。

 

 がんばってほしいと思います。他にもいろいろ「おーあの人が」というのはあったが、勝手に公開するわけにもいかず、これまで。執筆者のみなさま、今年もよろしくお願いします。田代まさしには、ぜひ出所第一声を『創』で飾ってほしいと思う。

loft1283.JPG12月27日、恒例の月刊『創』トークライブが阿佐ヶ谷ロフトで開催された。『創』連載執筆者が集まって、その年の話題をめぐって議論を交わすというイベントだが、今回は佐藤優さん始め、出演者が大勢いたこともあってか参加希望者が殺到。12月にオープンした阿佐ヶ谷ロフトを会場に使ったのだが、ここは椅子席が100しかなく、立ち見を入れても130人か140人がせいぜいという会場。既に前売りが椅子席の半分以上売れていたのだが、会場とほぼ同時に満席に。開演時には立ち見もいっぱいで、通路も通れない状態に。開演後来てくれた客は関係者以外お断りということになってしまった。盛況なのはうれしいが、入れなかった人たち、また入れても何時間もずっと立ちっぱなしだった人たち、ごめんなさい。
 
さて、これだけの客の入りは阿佐ヶ谷ロフト始まって以来とかで、現場の混乱もあって第一部が始まったのは夜7時20分頃。綿井健陽さんと阿曽山大噴火さんの、裁判をめぐるトーク。特に途中からは、綿井さんがずっと取材してきた光市母子殺害事件裁判の話となった。阿曽山さんは6時から会場入りしていたそうだが、あまり話す時間がとらないで残念。8時過ぎには第二部の連合赤軍と「レッド」の話題に移る。漫画家の山本直樹さんが「イブニング」に連載中の「レッド」が単行本になったのを記念した企画で、鈴木邦男さんと元赤軍派議長の塩見孝也さんをまじえてのトーク。何年もかかりそうな大作である「レッド」だが、登場人物を実名にしなかった事情が議論に。トーク終了後、山本さんのサイン会も行われた。
 
loft0388.JPG休憩の後、第三部。わざわざ沖縄から駆けつけた佐藤優さんと、監督の森達也さん、それに鈴木邦男さんで、「死刑」について議論。森さんは年明け発売の死刑に関する書き下ろし単行本の見本ができあがったばかり。世界的には死刑制度廃止が趨勢なのに日本では重罰化で死刑が増えているというこの現状について話しあった。10時半頃から会場との質疑応答に移ったが、これが約1時間も続き、終了は11時半。さすがに終電がなくなるので最後の方は何人かの客が退席したが、11時半の終了時にも動けないほどの満員状態。終了後もそこここで議論が盛り上がっていた。会場には漫画家の石坂啓さんらも見えており、前年は飛び入り参加してもらったので、今回もと思ったが、既に彼女、かなり酔ってしまっており、きょうは勘弁して、とのことだった。
 
連載陣が爆発的に充実しつつある『創』だが、2月号ができあがったのは翌日の28日。今西憲之さんの「徳島刑務所暴動」のスクープ記事もあるので、ぜひ楽しみにしてほしい。
 

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