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フジテレビ番組で反響を呼んだ宮崎勤死刑囚の著書の問合せについて

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2017年10月7日夜のスペシャル番組と9日の夕方ニュースでフジテレビが取り上げた連続幼女殺害事件・宮崎勤が反響を呼び、宮崎の著書『夢のなか』『夢のなか、いまも』を出版している創出版にも問い合わせが入っています。

宮崎の著書は2冊出ており、1冊目『夢のなか』は1審で死刑判決の出た翌年、1998年に出版されたものです。2冊目『夢のなか、いまも』は宮崎の死刑が最高裁判決によって確定した直後の2006年に出版されたものです。死刑確定という緊迫したなかで連日、接見に通ってカバーやイラストの打ち合わせを本人と行い出版したもおで、死刑判決を本人がどう受け止めたかまで収録されています。

 

 

2冊.JPGのサムネイル画像今回放送されたフジテレビの企画には『創』編集長の篠田も協力しており、9日のニュース映像には、宮崎勤と300通も手紙をやりとりしていた編集者としてインタビュー場面も出てきます。但し、かなりの時間話したものが短くつままれているので、視聴者はこの人何を言いたかったの?という印象だったかもしれません。

『創』は宮崎勤の手記を相当回数掲載しており、彼の死刑が執行された2008年6月17日もちょうど彼の手記を掲載した7月7日発売の8月号を編集中でした。その手記が奇しくも彼の遺稿となってしまいました。その最期の手記の一部はこういう具合です。

 《私に届いた手紙(つまり来信)について。

 物だけで文面が無いのも含めると、今のところ届いている手紙の数は、2464通届いている。「早く2500通に達しないかなあ」と思った。》

《次に、ビデオ視聴について。

 80本(80種)のビデオ(すべてVHS型)を視聴した。(テレビデオで)ビデオ視聴は、「月に3回」の割り合い。》

《2007年4月第4月曜日に診察を受けたのですが、その日の夜(20時頃)から、それまでの投薬(のみ薬=こな薬)の分量より薬の分量が少なくなった。その後、普段私に聴こえてくる幻聴の主たち、つまり、私・宮﨑勤を(私のおじいさんが倒れた月の1989年5月から)殺そうとしている得体の知れない(こわい)力を持っている者たちがその殺害方法を話し合っているのだが、その幻聴の主たちの人数が、それまでは10人ぐらいだったのが、今回は15人ぐらいに増えた。》

  彼はその頃、毎回こんなふうに無機質的ともいえるような記述で、自分の近況を書き送っていました。仔細に検討すればそれぞれの記述も興味深いもので、例えば「幻聴の主の人数が10人から15人に増えた」というのは、彼の病気が進行していることを彼なりの表現で示したものです。彼は独居房で抗精神病薬の投薬治療を受けていました。12年間つきあう間にも、病状は悪化しており、「暑さ寒さも感じなくなった」などと書き送ってきていました。拘置所できちんとした治療がなされていないことは明らかでした。

  今回、改めて宮崎勤に関心を抱いた人も多かったようなので、ぜひ宮崎勤の著書を読んでいただきたいと思います。

http://www.tsukuru.co.jp/books/2007/11/post-23.html

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日野不倫殺人事件の24年目の現実

1993年12月、日野市のアパートが放火され、子ども2人が焼死した。逮捕された北村有紀恵さんは無期懲役の判決を受け、服役中だ。その彼女の置かれた現実を通して贖罪について考える。
200円(税込)

2017年11月号植松聖被告獄中手記/東京新聞望月記者への圧力


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◆相模原障害者殺傷事件被告との対話
相模原事件・植松聖被告と語った「死」について ......篠田博之

◆「世界平和の為にやりました」そう言って私は出頭した
相模原障害者殺傷事件植松聖被告  獄中手記......植松聖

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東京新聞・望月記者への官邸からの言論弾圧......横田一

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