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2012年6月アーカイブ

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かねてよりお伝えしていたように、6月18日に「創出版30周年記念&雑誌ジャーナリズムを語る会」を如水会館で開催。約180名の方が駆け付けてくれました。鈴木宗男さんや福島みずほさん、保坂展人さんら政治家の方々も駆けつけてくれたのですが、やはり有田芳生さんら民主党の議員は、消費増税めぐる紛糾の真っ最中で来れませんでした。






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 当日、発言いただいたのは下記の方々でした。
 矢崎泰久(元「話の特集」編集長)/北村肇(「週刊金曜日」発行人)/山口一臣(元「週刊朝日」編集長)/元木昌彦(元「週刊現代」編集長)/永六輔(放送タレント)/辛淑玉(香科舎)/青木理(ジャーナリスト)/吉岡忍(ジャーナリスト)/金平茂紀(TBS「報道特集」キャスター)/依光隆明(朝日新聞編集委員)/香山リカ(精神科医)/三田佳子(女優)/佐高信(評論家)/鈴木邦男(一水会顧問)/渡辺文樹(映画監督)/高野孟(ジャーナリスト)//鈴木宗男(新党大地・真民主代表)/福島みずほ(社民党党首)/保坂展人(世田谷区長)/木滑良久(マガジンハウス最高顧問)/石崎孟(マガジンハウス社長)/弘中惇一郎(弁護士)/浅野健一(ジャーナリスト/同志社大教授)/大熊一夫(ジャーナリスト)/清水勉(弁護士)/高須基仁(モッツ出版社長)/猪野健治(評論家)/藤本由香里(評論家)/手塚能理子(青林工藝舎)/井上則人(デザイナー)/清田義昭(出版ニュース)/植田康夫(元上智大教授)/中里英章(七つ森書館社長)/綿井健陽(ジャーナリスト)/他
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 ほかにも池田香代子さんや梨元勝さんのご家族など、大勢の方が来てくれました。
 
 途中、鈴木邦男さんと渡辺文樹監督が突然、怒鳴り合いになり、そこに高須さんが参戦しかけて紛糾一歩手前となる場面もありました。また元『週刊現代』編集長の元木さんが「今週の『週刊文春』の小沢一郎の妻の離縁状のスクープはすごい。これこそ週刊誌ジャーナリズム真骨頂だ」と発言したのに対して、後で小沢一郎氏の弁護人である弘中弁護士が「このタイミングにあのスキャンダルをぶつけるのは明らかに政治的背景がある」と真っ向から反論するなど、見応えのある応酬もありました。

 当日の主な発言は、次号『創』8月号に収録します。またこの日、できあがったばかりの篠田編集長の著書『生涯編集者』を参加者全員に渡しました。『創』の30年余の苦闘をまとめた同書の発売は6月28日予定です。


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 森達也さんの『A3』が2011年9月に講談社ノンフィクション賞 を受賞して以降、滝本太郎弁護士及び青沼陽一郎さんと、森さんの間で、激しい論戦が続いている。青沼さんは専用のブログを設けており、森さんも『創』誌面のほかに自身のブログでも反論を行っている。『創』に掲載された森さんの記事もブログで公開している。

 最大の論点は、滝本さんや青沼さんが講談社ノンフィクション賞を授賞した講談社に抗議した文書にある通り、地下鉄サリン事件における麻原元教祖の主導権をめぐる問題だ。青沼さんたちは『A3』が「弟子の暴走」論を展開し、麻原元教祖を免罪していると批判するのだが、森さんは「麻原は(サリン散布の)指示をした」と何度も書いていると反論している。

 事態をややこしくしているのは、やはり感情に支配される部分があるからだろう。『A3』に対する抗議には、ノンフィクション賞を授与した講談社に抗議するとか、森さんのコメントを掲載した新聞社に抗議メールを送りつけるといった、言論による批判の枠を超えているようなやり方も行われているようだ。
 また、元オウム信者の平田信容疑者逮捕の時に滝本弁護士に取材を申し込んだところ、「森さんを重用しているメディアだから」という理由で断られた。滝本さんは以前、創出版刊『ドキュメントオウム真理教』にも登場いただいていたのだが、この取材拒否には驚いた。
 講談社ノンフィクション賞が授与された2011年9月に、『創』は、滝本弁護士に森さんとの対論を呼び掛けたのだが、この経緯についても当初誤解が生じた。その経緯については『創』ブログの2011年9月7日付9日付をご覧いただきたい。こういう行き違いは往々にしてあるものだが、そうしたことについて感情的になってしまうと、肝心の話は前へ進まなくなってしまう。幸い、この時の経緯については、滝本弁護士も一応納得してくれたと思っていたのだが、その後、青沼さんのブログで再びこの問題が持ち出されている。

 『創』も森さんの手先だという感じの非難をされているようなので、『創』がこう言っても説得力はないのかもしれないが、もう少し実りある論争になるよう、手立てはないものかと思う。
(『創』編集長・篠田博之)

『創』を発行するために創出版を設立して今年で30年になります。それを記念するとともに、危機的状況と言われている雑誌ジャーナリズムあるいはジャーナリズム全体の状況についてこれを機会に議論できたらと思います。会費制でどなたでも参加可能ですが、準備の都合上、参加ご希望の方は事前に創出版へメールかファックスか電話で申し込んで下さい。    創出版 mail@tsukuru.co.jp   電話03-3225-1413  fax03-3225-0898

 

●日時&場所  6月18日(月) 如水会館2階スターホール   電話03-3261-1101

http://www.kaikan.co.jp/josui/company/access.html

 開場18時、開会18時半。終了予定2115分   会費1万円

●出演予定者(概ね発言順。但し当日変更あり)

矢崎泰久(元「話の特集」編集長)/北村肇(「週刊金曜日」発行人)/永六輔(放送タレント)/森達也(作家/監督)/宮台真司(社会学者)/青木理(ジャーナリスト)/吉岡忍(ジャーナリスト)/金平茂紀(TBS「報道特集」キャスター)/辺眞一(コリアレポート編集長)/香山リカ(精神科医)/三田佳子(女優)/佐高信(評論家)/鈴木邦男(一水会顧問)

鈴木宗男(新党大地・真民主代表)/福島みずほ(社民党党首)/保坂展人(世田谷区長)

/有田芳生(民主党参議院議員)/木滑良久(マガジンハウス最高顧問)/石崎孟(マガジンハウス社長)/白井勝也(小学館副社長)/弘中惇一郎(弁護士)/浅野健一(ジャーナリスト/同志社大教授)/清水勉(弁護士)/他多数

進行:篠田博之(月刊『創』編集長)

※上記出演者は「雑誌ジャーナリズムの現状」「原発とメディア」「政治報道について」など幾つかのテーマを設定してトークセッション形式で議論を行う予定です。

※当日、新刊『生涯編集者  月刊『創』奮戦記』(篠田博之著)を参加者にお渡しします。

※当日はニコニコ動画によるネットでの中継も行います。また次号『創』8月号に主な内容を収録する予定です。

 ジュンク堂のいろいろな店舗で、今、「佐高信書店」と銘打って、佐高さんが推薦した本を揃えたフェアが開催されています。創出版の本では、鈴木邦男さんの『新・言論の覚悟』や山岡俊介さんの『銀バエ 実録武富士盗聴事件』などが含まれています。
そして、それと連動して池袋のジュンク堂書店で、佐高さんのトークセッションが開催されているのですが、6月20日のゲストは鈴木邦男さんです。
 詳しい案内は、ジュンク堂書店のサイトをご覧ください。

http://www.junkudo.co.jp/16sakka.html

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 7月号は映画の特集。7月公開の蜷川実花監督の「ヘルタースケルター」がイチオシで、表紙もその写真で行きました。沢尻エリカのセミヌードが表紙という、ややいつもと違う『創』が書店に並ぶわけです。
 でも、大変なのは、今『週刊文春』が3週連続で、沢尻エリカの大麻疑惑を報じていて、『週刊実話』など「まもなく逮捕」とまで書いているし、そうなるとこの映画も公開中止になるのではという憶測まで流れています。

 事前の話題も、ある程度なら宣伝になりますが、中止の噂まで流れると、関係者は心配でしょう。蜷川監督の才能が発揮された、いい映画なので、ぜひ予定通り公開してほしいと思います。
 ちなみに映画特集は、蜷川監督のほかに、西川美和、岩井俊二、大友啓史、山下敦弘など、注目の監督が総登場。もちろん若松孝二さんも、気炎を吐いています。ぜひ購読ください。