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2011年3月アーカイブ

3月16日18時~によていしておりました「無縁社会」について議論する会ですが、地震による影響で東京都体育館が利用中止となりまいたので、残念ながら中止とさせていただきます。

ご予約いただきました皆さまには昨夜メールをお送りさせていただいております。

皆さまにはご迷惑をおかけいたしますが、悪しからずご容赦ください。

創出版 編集部

 
そもそも「無縁社会」というのはNHKが考えた造語ですが、いまや現代社会のひとつの現象を表すキイワードとして定着しつつあります。そもそもNHKがこの問題に取り組む発端は「ワーキングプア」でした。そのキャンペーンを発展させ、深めた企画が「無縁社会」だったといえます。

http://www.nhk.or.jp/muen/
その「無縁社会」について、当のNHKの社会番組部ディレクター板垣淑子さんをお呼びして、映像を紹介しながら議論しようと思います。またNHKは現在、このキャンペーンに局をあげて取り組んでいるのですが、番組への反響や取材・報道態勢、その後の取り組みなども伺おうと思います。

3月16日(水)夜18~21時。会場は千駄ヶ谷駅前の東京体育館第一会議室。
参加費500円(当日会場受付にてお支払いください)。定員は150名。

 

当日飛び込み参加OKですが、もし座席を確実に確保したい方は「3月16日参加希望」という件名で、お名前・連絡のつく電話番号を記入の上、下記へ予約メールを送って下さい。

送信先 masudoku@tsukuru.co.jp

主催は月刊『創』編集部です。興味のある方はぜひおいでください

 タレントの小向美奈子容疑者が2月25日、フィリピンから帰国。覚せい剤譲り受けの容疑で逮捕された。逮捕状が出され、フィリピンにいることが報道されてから2週間余、連日のように繰り広げられたマスコミとの攻防戦は異常というほかない印象だ。

 

 「小向美奈子にまた『逮捕状』」と最初の報道を行ったのは2月9日発売の『週刊文春』2月17日号だった。発売前日の8日から騒動となり、フィリピンに滞在しているとの報道もなされたため、9日には数十人の報道陣がマニラ入りしたという。小向容疑者は10日にはホテルを引き払ったが、11日にテレビ朝日系の取材チームが街中で遭遇し直撃。番組で放送した。スクープ映像などと言われているが、街で見つけて声をかけただけの中身だ。

 

 さらに『週刊文春』3月3日号によると、フジテレビも彼女の新たな滞在先のホテルを突き止めて、隣室に部屋をとり、張り込みを敢行。ところが、現地スタッフが撮影しているところを小向容疑者側に見つかり、騒動の末、取材テープを奪われてしまったのだという(但し同誌の取材にフジテレビ広報室は「今のところ確認はとれていない」と回答している)。

 

 こうした騒ぎで事態を把握した小向容疑者は、14日、これまで何度か取材を受けてきた『週刊ポスト』の独占インタビューに応じた。21日発売の同誌3月4日号「逮捕直前完全独占告白 小向美奈子『覚醒剤と妊娠とイラン人』」がそれだ。その中で彼女は、フィリピン滞在が逃亡目的だという報道を否定、薬物使用の容疑も否認し。近々出頭する意思を告げた。

 

 その記事が出たのは1週間後だが、小向容疑者は、取材に応じた2日後の16日には帰国するつもりだったようだ。実際、座席の予約も行っていたため、報道陣が空港に殺到したのだが、結局本人はその便に乗らなかった。どうやら搭乗手続き後のドタキャンだったようで、機内アナウンスで名前を呼ばれ、同乗予定だったスタッフの女性が携帯電話でそのことを知って「うそ」と慌てながら降りていった。そのため飛行機の出発が遅れたのだという。取材陣が殺到していたのを見て、小向容疑者が慌てて帰国を取りやめたのだろう。

 

 結局、実際の帰国は25日になったわけだが、その際も、フジテレビとテレビ朝日が帰国便に同乗。機内電話で中継を行ったという。『週刊文春』3月10日号によると、機内レポートを行ったのは、あの故・中川昭一代議士の長女でフジテレビに入社した女性だったという。もちろん機内でも小向容疑者を撮影。本人からプライバシー侵害だと抗議され、客室乗務員からも注意されたという。その後、成田空港に着いた時の騒動の映像は各局で放送された通りだ。

 

 空港で逮捕された小向容疑者は、女性の留置設備のある武蔵野署に移送。今のところ接見禁止がついているという。

 

 薬物汚染は社会的問題だから報道するのは当然だ。しかし、この間の小向報道、いくら何でも騒ぎ過ぎではないだろうか。今回の覚醒剤譲り渡しの容疑というのはそもそも立件が難しく、不起訴になる可能性もあるという。容疑が固まってもいない段階でこれだけ騒いで、不起訴だった場合、マスコミはどうするのだろうか。週刊誌はともかく、テレビ局も大騒ぎになったのは、民放各局が夕方のニュース戦争を展開しており、しかもその時間帯はナンパなワイドショーふうのネタがウケルということで、しのぎを削っていることの反映だ。視聴者の関心が高いから、というのがテレビ局が大きく取り上げる理由なのだが、でもその視聴者たちは、テレビや週刊誌が騒ぐから関心をかきたてられているのではないだろうか。