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2008年11月アーカイブ

 最近、「創」ブログをリニューアルしたので、紹介を兼ねて、この内容をそちらにもアップします。
 「創」ブログと別に、これまで「NHK受信料問題を考える」というブログを立ち上げており、最近、コメントや投稿がかなり増えています。大手マスコミでは受信料をめぐるこうした経緯についてきちんとフォローし報道しているところは皆無で、むしろNHK側の発表だけを伝える広報機関になってしまっているのが実情で、こういう個別の情報は大変貴重なものです。
 NHKは法的督促が効果的と考えているらしく、どうやら全国でかなりの規模で、こうした恫喝ともいえる手続きをとっているようです。この何か月か督促を受けた人からの相談がどんと増えています。当編集部としては、東京で裁判闘争をしている被告らの弁護団に一応全てメールを転送していますが、弁護士さんたちも忙しいらしくてなかなか個別相談に応じるまではいっていないようです。ただ当編集部でもある程度の実情は把握していますので、わかる範囲でアドバイスなどをしています。
 今回はその中の一人、埼玉在住の方からのメールを個人情報を伏せ、ご本人の了解を得て公開します。個人でこんなふうにやりとりしたり裁判を闘うのは大変だと思うので、なるべく実際に経験された方の事例を紹介し、今後同様の立場に至った方の参考にしていただこうと思います。他の方のケースも了解を得て、次々アップしていくつもりです。実際に弁護人なしで裁判まで闘った人もいますが、ぜひ資料を当方に送るなりしてください。では、以下埼玉在住の方のメールです。

三浦001.jpgのサムネール画像 ロスで謎の死を遂げた三浦和義さんについては発売中の月刊『創』12月号で詳しく報告していますが、その発売にあわせて、ここで『創』5月号に独占掲載した三浦さんのサイパンでの独占手記を公開します。結局、2月の逮捕後、公に三浦さんが発表したものはこれだけになってしまいました。

 

 

 

 


三浦002.jpg  三浦さんは白紙に自分で罫線をひいて原稿用紙を作り、その34枚の原稿を知人に託して編集部に届けてきました。手記には逮捕直後の不安な心境や、今後の闘いについての決意などが書かれています。逮捕後、膨大な報道はなされましたが、三浦さんが自ら直接心情を吐露することはなかったため、様々なメディアが独占手記を依頼しましたが、長年信頼関係にあった『創』を選んで発表してくれたものです。この手記は掲載直後に大きな反響を呼び、NHKを始め多くのテレビや新聞がニュースとして報じました。  

 その後、三浦さんは拘束場所が変わるなどしたのですが、その後の様子については、発売中の『創』12月号に現地で面会したジャーナリストの山口正紀さんらが詳しく報告しています。


 なお三浦さんの死因をめぐっては、いまだに当局と弁護人側の意見が対立。既に11月3日に日本で葬儀が行われましたが、そこでの挨拶で、喪主である三浦さんの妻はいまだに「死因未確定」とされている現実を明らかにしました。この後、12月初めに改めて三浦さんを偲ぶ会が開かれる予定です。(月刊『創』編集部)

 10月30日のロフトプラスワンでの渡辺監督と右翼との対決シーンをようやく2つに分けて動画を公開しました。このブログの前回31日付でも公開しておりますが、ぜひ見て下さい。

 1本めの渡辺さんが「黙ってきけ!」と右翼をにらみつけるシーンなど、ど迫力画像ですが、圧巻は2本めの怒声のぶつけあいでしょう。実はこの後乱闘寸前に至る激しい怒声の応酬が続くのですが、あちこちにそのままでは公表できない言葉が飛び交ったりするため、当面、公開はここまでとします。

 ついでながら報告ですが、結局、このロフトでのバトルの翌日以降、31日に杉並区勤労福祉会館、1日が板橋区赤塚公会堂、そして4日が中野区のなかのゼロと、都心で「天皇伝説」は無事上映されました(2日の内幸町ホールは中止)。監督の説明では、入場者数が30日の曳舟は50人、31日の杉並が100人×2回、以下、赤塚120人×2回、中野が170人×2回となっています。都心での上映は影響が大きく、映画を見た人がぐんと増えました。

001.jpgのサムネール画像 で、今後の上映ですが、何と11月27日(木)に今度は九段会館(ホール)で午後6時から「ノモンハン」、8時から「天皇伝説」です。九段会館といえば一気に座席数が大幅に増えるわけで、さてどうなるのか。これが中止になるか上映されるかは影響が大きいと思います。

 それから一連の騒動については、11月3日付の毎日新聞が大きな記事を掲載しました。ちょっと難しく書きすぎている印象はありますが、さすが台さんの署名記事で、これでこの騒動の詳細を知る人も増えると思います。

 7日発売の「創」12月号も、この騒動については大きく取り上げています。

 

081103_2058~03.jpgのサムネール画像 夕方6時から7時に行われ、焼香はその後も続きました。
予想外に参列者が多く、200人くらいになりました。椅子は関係者を含めて60くらいしか用意してなかったのですが、6時過ぎになるとたくさんの人が来て、坊さんは時間が来たので退席したのですが、弔問客がその後も続きました。
私・篠田は関係者席でしたが、懐かしい顔ぶれもたくさん来てました。例えば恵庭事件支援の人がわざわざ北海道から駆け付けたり、連合赤軍事件の植垣さん、グレートサスケさん(間違ってタイガーマスクといってる人がいましたが)等々。

 鈴木宗男議員の息子も。左翼から右翼まで三浦さんの人脈の広さを物語るものでした。
 私が座ったのは良枝さんの斜め向かいでしたが、彼女、最初から泣いていて、喪主挨拶は号泣という感じ。夫がいまだに死因が未確定となっているという訴えには、列席者ももらい泣きしてました。弔辞はこのほか、弘中弁護士、青山学院大教授の新倉修さん、ジャーナリストの山口正紀さん。挨拶の途中で山口さんが泣きだしたのも印象的でした。何しろわれわれにとっては三浦さんは20年来の友人ですから、こんな不審死で最期と遂げたというのは誰もが予想外だったし、胸の収まりがつかない人が多いはずです。司会は人権と報道・連絡会の山際さんが務めました。

 葬儀が終わっても帰る気になれない人が多く、缶ビールを買ってきて控室で良枝さんらと語る機会が設けられました。それが終わったのは8時過ぎ。
 会場を出ると、まだマスコミがたくさんいて、良枝さんが遺骨を持って車に乗り込むところを撮影していました。私も携帯で撮影しましたが、あまりいい写真じゃないな。いずれ主催者が撮影した映像が公開されると思います。

 それにしても三浦さんの死は本当に衝撃でした。月刊「創」12月号で特集を組んだのでご覧ください。和歌山カレー事件の林さんの追悼文など壮絶です。(篠田博之)

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 ロフトプラスワンでのトークライブ。第1部の田代まさし×吉田豪のトークは笑いとなごやかな雰囲気で幕を閉じたのですが、午後9時過ぎからの「天皇伝説」渡辺文樹監督と鈴木邦男さんのトークは打って変って緊張。一時は怒声と野次で騒然となり、あわや殴りあいという局面もありました。といっても、渡辺監督と鈴木さんがそうなったのではなく、会場に右翼が何人も陣取り、入場時から野次がとぶというピリピリムード。司会の篠田が「度がすぎる場合は出て行ってもらうから」と通告するも、終始一貫怒声と野次が飛び交うこととなりました。

 

 

 

 

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  渡辺監督も檀上から「俺も命かけてるんだ。くるならきてみろ!」とやり返すなど一触即発。右翼側は渡辺監督のポスターを激しく非難し、ポスターに書いてあった「たかり右翼」とはどういう意味か言ってみろ、とつめよると、渡辺監督「純粋に思想的な右翼がどのくらいいるんだ!」と反論。こういう激しいやりとりが目前で繰り広げられるという日常ではありえない光景に観客はハラハラ。おまけに会場にも右翼に食ってかかる人がいて、右翼の一人が「何をこの野郎」とその人につめよるという乱闘一歩手前状態に。鈴木さんが「ここではやめろ!やるんだったら表でやれ」と言った後、「あ、それもまずいか」とフォローすると会場は笑い。

 

 

 

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 怒声と緊張で前半はさすがの鈴木さんも険しい顔つきでしたが、途中からは緊迫の中にも笑いありという展開に。鈴木さんが「こうなったらいいじゃないか。乱闘でも何でもありだ。客だって今日はこういう危ないテーマだってわかって来てるんだから、覚悟してるはずだ」と言うと、会場から「え~」という声と笑いが。実際は第一部の田代まさしさんと吉田豪さんが目当てで来て、ついでだからと残っていて「聞いてないよ~」と思った人も多かったのでは。怒声と笑いと拍手が入り乱れる異様な雰囲気で約2時間が過ぎました。

 右翼の主張は、「天皇伝説」は皇室を冒涜する映画で、表現の自由などと言えるような範疇に入らない、というもの。また、鈴木さんにも「お前はこういう映画が上映されることをどう思ってるんだ!」と激しくつめよりました。鈴木さんは「自分は天皇についての考え方などは渡辺監督とは反対の立場だが、表現する自由は認めるべきだと思っている」と反論。

 

  ロフトプラスワンは映画「靖国」上映中止騒動の時に、右翼を集めて試写会を行ったという意義ある会場ですが、あの時は映画を製作した監督がいるわけでもなく乱闘の心配はなかったのですが、今回はガチンコですから、何が起こるかわからない状態。会場にもこのテーマが目当てでやってきた人も多く、自分は被差別部落出身という人が「天皇制は差別の根源で~」と演説をぶつ場面もありました。 RIMG2332.JPG  

 

 

 

 現場の緊迫ぶりは、映像を見てもらうのが一番と思うので、映像の一部をこのブログにアップします。また議論の全体は、文字化したものを『創』次号に載せる予定です。