トップ> 月刊「創」ブログ > 今月の獄中通信

月刊「創」ブログ

今月の獄中通信

《12月9日、和歌山カレー事件・林眞須美さん支援集会が何と地元和歌山で》

林健治 004.jpg
 この1~2年、大阪で何回かにわたって開催されてきた和歌山カレー事件・林眞須美さんを支援する集会については、折に触れて月刊『創』でも紹介してきたが、この集会が今度は、事件のあった地元和歌山市で開催されるとして話題になっている。
 12月9日(日)和歌山市民会館で開かれるこの集会は「真実は明かされたのか?」と題するもの。ゲストには冤罪被害者の免田栄さんや同志社大教授の浅野健一さんらが予定されている。
 もともと地元で集会を開くことは、最高裁の弁護団が結成された当初から、安田好弘主任弁護人らの希望だった。当初はカレー事件のあった夏に開催してはという案もあったが、地元の感情を考えると異論もあり、なかなか実施できなかった。弁護団が地元にこだわったのはもちろん、いたずらに住民感情を刺激するためではない。事件の真相解明のために新たな情報提供を呼び掛けるためだ。
 通常、最高裁は事実審理を行わないのだが、光市母子殺害事件裁判でもそうであるように、2審までで解明されていない事実審理をも求めていくというのが安田さんの弁護方針。和歌山カレー事件についても、現地調査を何度も行うなど、新たな事実解明に弁護団が取り組んできた。例えば有罪判決の決め手のひとつになっている、カレーなべを置いた近所の家での目撃証言だが、本当に証言通りの位置から眞須美さんの姿が見えたのかを、現地調査と実験で検証してみるといった作業を行ってきた。
 和歌山カレー事件については、最高裁で争われている現在も、林眞須美被告は犯行を否認したままで、状況証拠で死刑判決がくだされた事件として話題になっている。果たして地元で新たな証拠を発掘しようという弁護団や支援グループの願いがどんなふうに受けとめられるのだろうか。
 なお、こうした支援集会に第1回から参加してきた『創』編集長の篠田だが、9日は残念ながら都内で講演の予定が入っており、今回は参加できない。眞須美さんには直々、支援をよろしくお願いします、と手紙をもらったりしているのだが、ごめんなさい。集会の成功を祈ります。
 集会についての詳細はこちらをご覧いただきたい。

※写真は、以前の集会の時にあいさつにたった林健治さん。林夫妻の独占手記や、子ど もたちを含めた家族へのインタビュー記事については『創』バックナンバーを参照のこと。

 

 

 

日野不倫殺人事件の24年目の現実

1993年12月、日野市のアパートが放火され、子ども2人が焼死した。逮捕された北村有紀恵さんは無期懲役の判決を受け、服役中だ。その彼女の置かれた現実を通して贖罪について考える。
200円(税込)

2018年5・6月号 マンガ市場の変貌


試し読み

ご購入はこちら

紙版

電子版

◆『コロコロコミック』『ちゃお』

 児童誌のゲーム、アニメとの連動

◆『ジャンプ』『マガジン』『サンデー』
 少年マンガ誌三者三様の行方

◆集英社が『マンガMee』立ち上げ 
 女性マンガの映像化とデジタル化

◆『空母いぶき』『キングダム』など期待作が
 実写映画で青年マンガに期待

◆LINEマンガ含め各社のデジタルコミックの現状は
 拡大するマンガのデジタルとライツ

◆フジテレビ、テレビ東京のアニメ戦略とは...
 アニメ市場拡大とテレビ局アニメ戦略

◆『「なろう系」と呼ばれるweb上の小説のコミカライズ
 コミカライズとKADOKAWAの戦略

◆「海賊版」をめぐる迷走の内幕
 「暴走」の末に頓挫した海賊版対策......川本裕司


◇寝屋川中学生殺害事件被告手記(続)
 死刑を宣告された私の近況と逮捕をめぐる経緯......山田浩二

◇『DAYS』性暴力事件をめぐる経過報告
 『DAYS JAPAN』広河隆一さんの性暴力問題を考える......篠田博之

◇被害から25年目の今、性犯罪受刑者との対話を望む
 性暴力被害者の私が、なぜ加害者との対話を求めるのか......にのみやさをり

◇同性愛差別が続く社会で起きた事件と波紋
 一橋大学アウティング裁判が社会に投げかけた問題......奥野斐




トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 今月の獄中通信

このブログ記事に対するトラックバックURL: https://www.tsukuru.co.jp/mt/mt-tb.cgi/2780

コメントする