月刊「創」ブログ
今月の獄中通信
《12月9日、和歌山カレー事件・林眞須美さん支援集会が何と地元和歌山で》
この1~2年、大阪で何回かにわたって開催されてきた和歌山カレー事件・林眞須美さんを支援する集会については、折に触れて月刊『創』でも紹介してきたが、この集会が今度は、事件のあった地元和歌山市で開催されるとして話題になっている。
12月9日(日)和歌山市民会館で開かれるこの集会は「真実は明かされたのか?」と題するもの。ゲストには冤罪被害者の免田栄さんや同志社大教授の浅野健一さんらが予定されている。
もともと地元で集会を開くことは、最高裁の弁護団が結成された当初から、安田好弘主任弁護人らの希望だった。当初はカレー事件のあった夏に開催してはという案もあったが、地元の感情を考えると異論もあり、なかなか実施できなかった。弁護団が地元にこだわったのはもちろん、いたずらに住民感情を刺激するためではない。事件の真相解明のために新たな情報提供を呼び掛けるためだ。
通常、最高裁は事実審理を行わないのだが、光市母子殺害事件裁判でもそうであるように、2審までで解明されていない事実審理をも求めていくというのが安田さんの弁護方針。和歌山カレー事件についても、現地調査を何度も行うなど、新たな事実解明に弁護団が取り組んできた。例えば有罪判決の決め手のひとつになっている、カレーなべを置いた近所の家での目撃証言だが、本当に証言通りの位置から眞須美さんの姿が見えたのかを、現地調査と実験で検証してみるといった作業を行ってきた。
和歌山カレー事件については、最高裁で争われている現在も、林眞須美被告は犯行を否認したままで、状況証拠で死刑判決がくだされた事件として話題になっている。果たして地元で新たな証拠を発掘しようという弁護団や支援グループの願いがどんなふうに受けとめられるのだろうか。
なお、こうした支援集会に第1回から参加してきた『創』編集長の篠田だが、9日は残念ながら都内で講演の予定が入っており、今回は参加できない。眞須美さんには直々、支援をよろしくお願いします、と手紙をもらったりしているのだが、ごめんなさい。集会の成功を祈ります。
集会についての詳細はこちらをご覧いただきたい。
※写真は、以前の集会の時にあいさつにたった林健治さん。林夫妻の独占手記や、子ど もたちを含めた家族へのインタビュー記事については『創』バックナンバーを参照のこと。
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