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『週刊文春』がすっぱ抜いた『フライデー』熱愛スクープの裏側

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 『週刊文春』1213日号「田中みな実&藤森慎吾熱愛報道でもみ消した妊娠・堕胎・350万円慰謝料」は興味深い記事だった。

 話の発端は『フライデー』1116日号が「激撮スクープ!」とぶち上げた「オリラジ藤森慎吾・TBS田中みな実アナ『真剣交際お泊り愛の現場』撮った!」だった。吉本興業所属の人気お笑いコンビ「オリエンタルラジオ」の藤森健吾が、TBS「サンデージャポン」で共演する局アナの田中みな実と熱愛関係にあることを報じたものだ。ふたりがそれぞれのマンションを人目を忍んで行き来する様子を隠し撮りした写真も載っていた。

 報道後、ふたりとも交際を認め、サンデージャポンではそれをネタにするなど、熱愛は公認となっていった。ところが、今回『週刊文春』は、この『フライデー』のスクープにとんでもない裏事情があったことをすっぱ抜いたのだ。

 『週刊文春』の記事によると、オリラジの藤森は今年六月に大阪のクラブで知り合った女性と親密な関係になり、女性が妊娠。慰謝料として三百五十万円を支払ったという。そしてこの女性は、交渉の過程で、その話を『フライデー』に持ちこみ、藤森との会話を録音、話しあいの現場写真も『フライデー』が隠し撮りした。

 ところが『フライデー』がそれを報じようとしたところ吉本興業から圧力がかかり、記事にしない代わりに、藤森と田中みな実との密会写真を撮らせたという。つまり『フライデー』の報道は、吉本興業とのバーターによる「やらせスクープ」だったというわけだ。

 芸能マスコミのこういう話は以前からあった。『フライデー』にすれば、匿名女性とのどろどろした話より、人気女子アナとの密会スクープの方が話題になると判断したのだろう。吉本興業に貸しを作るという思惑もあったはずだ。

 しかし今回、『週刊文春』が内幕をすっぱ抜いたことで、『フライデー』はダメージを受けることになった。『週刊文春』はボカしているが、今回の話は『フライデー』に提供したネタをもみ消された女性が持ちこんだのだろう。芸能マスコミのあり方を考えさせる騒動である。

(月刊『創』編集長・篠田博之)

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