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篠田博之の「週刊誌を読む」

スクープ連発の『週刊文春』が橋下市長女性スキャンダル

 『週刊文春』がこのところ絶好調だ。小沢一郎氏の妻の離縁状、巨人軍・原監督の1億円騒動の後も、日本経済新聞社長の女性スキャンダル、そして最新号では橋下徹・大阪市長の女性スキャンダルと、毎週のようにスクープを連発している。

スクープを放ってもなかなか部数増にはつながらない、というのが週刊誌の定説だが、さすがにこれだけ連発すると話は違う。小沢一郎離縁状や原監督スキャンダルの号はほぼ完売。原スキャンダル2週目は印刷部数も増やしたという。

 今回の同誌7月26日号記事「橋下徹はスチュワーデス姿の私を抱いた」についても、橋下市長が内容を大筋で認めたことで、同誌の取材力を見せつけた。こうした女性スキャンダルは、記事内容が曖昧だと、当事者に否定されてしまうのだが、今回の記事がそうならなかったのは、不倫相手だった元クラブホステスが、細部にわたって証言を行っているためだ。

 橋下市長の妻は、夫の行状を気にかけ、毎日携帯電話をチェックしているそうで、橋下市長も不倫女性との連絡には大変気を使ったようなのだが、そのことも含めて今回の記事では暴露されている。これでは妻にあわせる顔もないはずで、発売後の会見で橋下市長は「正直、ほんとに大変な状況です」と家庭内へのダメージを語っていた。

 さて、その橋下スキャンダルと同じ号で、『週刊文春』は、前週7月19日号で報じた日経新聞社長のスキャンダルの続報を行っている。日経新聞は、その同誌前号の発売日である7月11日の紙面で『週刊文春』の広告掲載を拒否したうえに、「本社、文藝春秋を提訴へ」と題する記事を掲載した。

 ところが同誌最新号によると、その対応について日経新聞社内では「社長個人の問題ならば、名誉毀損の裁判は個人の立場で行うべきだという意見が優勢だった」という。一方の当事者である『週刊文春』が報じていることなので割り引いて考えるにしても、日経社内の反応が気になるところだ。

 なお、日経新聞が広告掲載を拒否したことについては、17日付で日本雑誌協会が抗議声明を発表している。

(月刊『創』編集長・篠田博之)

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