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手のひら返し「亀田報道」/ 世論受け一夜でバッシング

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十月十一日のWBC世 界フライ級タイトルマッチでの敗北後、亀田ファミリーに逆風が吹き荒れている。確かに反則といい、不快な言動といい、亀田側の非は明らかだ。 しかし、もともとこのファミリーはメディアが作り上げたヒーローではないか。あの不良のイメージも、ドラマ性を盛り上げる要素として一時は歓迎された。亀田親子に問題があるとしたら、それに増長し、図に乗りすぎたことだろう。

 メディアは冷酷だ。この一家が支持を得られないとわかると一転して叩く側に回る。特にTBSが試合後、極端に内藤大助選手を持ち上げているのには唖然とした。他局が他人ごとのようにTBSを批判するのにも首を傾げたくなる。
 試合前に書かれた『週刊文春』10月18日号「チャンピオン内藤も激怒した亀田大毅との『ギャラ格差』対決」によると、「チャンピオン・内藤のファイトマネーが一千万円なのに対し、挑戦者の亀田大毅は勝っても負けても七、八千万円、多ければ一億円を手にする」と言われていたという。実力では内藤が上と言われながら、ギャラの差はこれだけあった。テレビ局も視聴率を稼げる方に関心を向けた。     

それがあの試合で一変した。『週刊朝日』10月26日号「目に余る亀田大毅びいき TBSの実況は”切腹モノ”」によると「TBSには翌日の午前9時までに、実況に対する苦情などが電話とメールで約1500件寄せられたという」。視聴者の疑問はメディアに対する疑問でもある。それを感じ取って翌日から一斉に亀田叩きに回った、このマスメディアの変わり身の早さには、呆気にとられたというほかない。 

さて前回『週刊現代』に悪口を書かれた話に触れたが、経緯を書かなかったため、多くの人からどういうことなの? と聞かれた。少しだけ説明しておこう。もともとは作家の日垣隆さんが雑誌『WiLL』で、天敵と も言うべき佐高信さんを非難した際、その連載を載せている『創』もついでにとばかり「ついに街金にまで手を出した」などと書いたのが発端だ。 これが全くの事実無根なので謝罪訂正の申し入れをしたのだが、そしたら自分が連載を持っている日刊ゲンダイや『週刊現代』で激しい『創』攻撃を始めたのである。しかも私が抗議した理由に触れないものだから、まるで私の方が攻撃を仕掛けたような書き方になっている。何とも驚くような話なのである。  

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