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創出版: 2006年11月アーカイブ

 前回書いた朝日ニュースターの放送日ですが、都合4回同じものを流すとかで、今からだと11月30日(木)午後2時10分です。そういえばこの30日は夜、ポレポレ東中野で映画「日本心中」の上映の後、大浦監督と私でトークを行います。映画は発売中の『創』12月号で紹介してますが、時間のある人、30日夜の部に見に来てください。

 それから12月19日(火)夜、新宿の居酒屋「ロフトプラスワン」で森達也さん、鈴木邦男さん、綿井健陽さんといった豪華ゲストと『創』主催のトークライブを行います。こちらもぜひ来てください。あ、もちろん5日から始まるマス読ライブもお勧めです。でも12月は何やらイベント続きになりそう。17日にはチョコボール向井のプロレス引退興行も見に行くし。

 弊社の社員募集を行っていましたが、本日が締切。問い合わせも受けましたが、27日(月)到着のものまで応募は受け付けます。特にまだ就職先の決まってない4年生、あるいは社会人の方、ぜひ応募してください。                           (篠田)

 先週、朝日ニュースターの番組に出演。収録のためにBS朝日のスタジオに行ってきた 。加藤紘一代議士が司会を務める「もうひとつの日本」という番組で、その日のテーマは「言論とテロ」。加藤さんと鈴木邦男、それに私という3人のトークだった。ディレクターのはからいで、番組の冒頭、加藤さんが自ら『創』を「すごくいい雑誌だ」と紹介してくれたのには恐縮した。

 放送は既に先週土曜日に1回やったようだが、あと2~3回、流す予定とのこと。朝日ニュースターを視聴できる環境にいる人は見てください。

 その加藤さんの実家放火事件をめぐって、きょうは『創』の取材で、そのテロを支援する右翼団体幹部に話を聞いてきた。右翼でも話のできる人はいるので、なるべくこういう問題については直接会って議論することにしているのだが、彼らの話を聞いていて気になるのは、言論機関への不信の念が強いこと。言論の自由を叫びながら、自分たちの言論に責任をとろうとせずに逃げ回るだけじゃないか、というわけだ。それが確かにあたっているので聞いていて考え込んでしまう。

 そう言えば、今発売中の『SAPIO』でも小林よしのりさんが、言論テロの問題をテーマにしていて、『創』にも触れているのだが、言論の自由を守れというのはしょせん、言論人の特権を守れというのにすぎない、と書いている。これ、なかなか重たい問題だ。

  (篠田博之)

 月刊『創』11月号で「言論テロとナショナリズム」を特集し、また依頼されて朝日新聞社発行の雑誌『論座』にも右翼の言論テロに関する原稿を書いたため、最近そのテーマに関する他のマスコミからの取材が増えた。

 今週も月曜日にイギリスのテレビ局が取材に来たのだが、ドアを開けるといきなりカメラを回していて、驚いた。海外のメディアは通訳をまじえてで時間がかかるし、コメントが正確に伝わるか不安なのであまり受けていないのだが、この日の取材は、イギリスのテレビ局の手法もわかったし、面白かった。

 でも最近の日本におけるナショナリズムの昂揚、右傾化といわれる動きは、海外でも関心を呼んでいるらしい。唯一の被爆国なのに核保有論議が出ている、という話になっているわけだから、関心を呼んで当然なのだろうが。

 そのほかきょうはNHKの取材を受けたし、来週は朝日ニュースターの番組に出演する(放送は18日 夜10時~)。おかしいのは、これトーク番組なのだが、司会役が何と政治 家の加藤紘一。つまり放火テロにあった加藤代議士本人が、ゲストに私のようなメディアの人間を呼んで言論テロについて意見をかわすという企画なのだ(もう一人のゲストは鈴木邦男さんらしい)。

 一方で、このところ改憲反対・教育基本法改正反対のシンポジウムも目白押しなのだが、気になるのはこういうテーマの集会に参加しているのが戦争世代が多く、若い人の姿をほとんど見ないこと。ときたまこのメルマガで紹介すると読者が参加していたりするが、でももし報道志望の人だったら、こういう集会に足を運んでみるのは必要じゃないだろうか。作文練習とか受験参考書を読むのも必要だとは思うけれど、本来、ジャーナリストをめざすのであればそういう受験勉強よりもっと大切なものがあるように思うのだけれど。

                       (篠田博之)