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創出版: 2006年9月アーカイブ

 昨日から奈良へ行っていてさっき帰京したばかり。東京に着いたとたん、テレ朝に直行して、「報道ステーション」のコメント収録。きょうの小林薫死刑判決についてである。実はきょうの公判はとんでもない傍聴希望者が集まり、抽選にはずれてトホホ状態だったのだが、判決後初の本人への接見を行うことができた。きょう本人と話ができたのは、弁護人以外は私だけである。

 弁護人の控訴を本人が取り下げると言っていたのだが、結果的に被告も控訴に同意。1人殺害でも死刑がありえるという前例を作ったことで、この判決の意味は歴史的なものがあるのだが、『創』にも書いている通り、この事件はなかなか複雑。大手マスコミの報道だけ見ていると、実態はあまり見えないと思う。

 数日前から新聞・テレビの取材をたくさん受けた。きょうも小林被告に接見した際にはフジテレビの「めざましTV」のクルーがつきっきり。拘置所に入るところと出るところの映像を4回も撮影させられた。明日早朝の「めざまし~」で放送されるが、どんな映像になっていることやら。とにかくきょうは疲れた。「報ステ」にはたぶん疲れた顔が映っていると思う。

 編集部に戻って、今から原稿を2本書かなければならない。  

                          (篠田博之)

 昨年の夏季実践講座受講者だった学生からメールが届いた。
 大手新聞の秋採用に合格したという報告だ。

《 昨年のマス読講座でお世話になった**です。

  ~ 新聞の秋季採用試験で記者職の内定をいただくことが出来ました。昨年の講座では本当にお世話になり、ありがとうございました。

  作文・ES添削、靖国神社・朝日新聞・TBS見学、ゲストの講演会など非常に盛りだくさんの内容で大変役にたちました。私の就職活動の原点はこの講座にあったと思います。

  本当にありがとうございました》
 
 1年間に相当数の学生と接するので残念ながら一人一人の顔を覚えていないのだが(すみません)、こういう報告はうれしい。

 事件現場などへ行くとよく「『マス読』でお世話になった○○です」と声をかけられる。『マス読』仲間がこんなふうにマスコミ界で活躍しているのを見ると、編集作業にも力が入る。

 ともあれ、今年の『マス読』はきょうで4巻まで編集を終え、あとは順次発売を待つばかり。既に早いところは1巻2巻が書店に並んでいるはずだ。これほど丹念に取材し手間をかけて作っている就職本は他にないはずだ。ぜひ手にとって活用してほしい。

 ☆『マス読』の立ち読み・購入はこちらから。
 [→] http://www.tsukuru.co.jp/masudoku/masudoku.html

 ということで、編集部は『マス読』漬けだった頭を切り替えて、これから月刊『創』11月号の編集作業の追い込みに入る。
 
 それから、私が関わっている日本ペンクラブが9月23日(土)に早大の井深大記念ホールで作家の筒井康隆さんらを招いてシンポジウムを行う。

 テーマは現代のネット社会における作家(表現者)とは何か、といった内容で、筒井ファン及びファンでない人も参加してほしい。特にこの会場を使うのは早大生なら興味ある学生が多いのではと想定してのものだから、早大生はぜひ、ね。参加費無料。

 筒井さんのほかに直木賞作家の藤原伊織さんや新潮社で『電車男』『バカの壁』『国家の品格』など一連のヒットを生み出した石井昴さんなど豪華出演者だ。私も総合司会で登場する予定(日本ペンクラブ言論表現委員会副委員長なのです)。詳細はこちらをクリックしてほしい。

  [→] http://www.japanpen.or.jp/katsudou/event/060923.html

 それから10月13日(金)には、作家の辺見庸さんの講演会を予定している。
講演中に倒れ、かつガンが見つかって闘病中。まさに命を削りながら重たい言葉を発しているのが辺見さんで、最近の作品には本当に鬼気迫るものがある。病気との関係で講演も殆ど行っていないため、これは本当に貴重な機会ですよ。ぜひ参加してほしい。詳細はこちら。         

                   『マス読』編集長・篠田博之