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2009年2月アーカイブ

 NHKなどES提出がたてこむなど慌ただしい日々を送っている人も多いと思いますが、がんばってください。「創」編集部は今週が雑誌編集の大詰めで連続徹夜でした。今、脳味噌が死んでます(笑)。

 筆記試験対策で「朝日キーワード」や「新聞ダイジェスト」に目を通すのも大切ですが、それ以上に大切なのは日々の世の中の動きをきちんと捉え、面接などで自分の考えを言えるようにしていくことです。
 例えば出版志望であれば、『週刊新潮』の朝日新聞襲撃事件実行犯の手記をめぐって新聞・雑誌を巻き込んだバトルが展開されていることは知っておいて下さい。それから先日の中川前財務大臣のトンデモ会見の話も、同行した報道陣の対応や会見のあり方などが議論になっています。例えば面接で、「君、あの会見やその後の騒動をテレビで見ていてどんなことを感じた?」と訊かれて答えられるようでないといけません。最近の話題で言えば映画「おくりびと」もちゃんと見ておかないと。ちなみにあの作品、映画は松竹、出版は小学館ですからね。
 それから読売、毎日が連載を行うなど(特に読売の連載は評価が高い)、議論が高まっている死刑問題も、マスコミ志望なら裁判員制度との関係で押さえておくべきテーマです。死刑については、凶悪事件が報じられるごとにクローズアップされる状況にあります。ぜひこの機会に、日本の死刑制度をめぐってどんなことが議論されているか知ってください。様々なシンポジウムなども開かれており、例えば来週3月5日には、日本ペンクラブの死刑問題に関するシンポジウムが開催され、瀬戸内寂聴さんや森達也さんにまじって『創』編集長の篠田もパネラーを務めます。詳細はこちらをご覧ください。
 本当はマスコミ志望者の就活って、いわゆる受験勉強だけでないやり方をしないといけないんですね。それと、今マスメディアは大変な状況にあり、朝日新聞社は100年ぶりの赤字決算になりそうだし、講談社が同社始まって以来の巨額赤字に陥ったことを23日に発表しました。トヨタやソニーと同じくらいマスコミも大変な状況です。今メディア界で何が起きているのか。そうした問題にも関心を向けて下さい。

 月刊「創」次号は新聞社の特集で、この2週間ほど新聞各社に何度も足を運びました。紙とウェブの連動をどうやるのかというテーマは今や新聞社にとって死活問題になりつつあることを実感しました。
 あ、朝日新聞社を受ける人、月2回はさまってくる新紙面「GLOBE」の感想を面接で訊かれる可能性あるので見ておいて。「GLOBE」って知ってる?と訊かれて「知りません」はまずいかも。