Q) ライター志望で編集プロダクションへの就職を考えています。ある編プロでは仕事ができるようになったら、いずれ独立してライターとして活動できるそうです。半年や1年でライターになれるものでしょうか。それ以上であれば辛い仕事を続けていく自信がありません。 A) ライター志望とのことですが、ライターに限らず編集者であれ、出版の仕事がしたいならともあれ業界に入ることをお勧めします。もちろん就職浪人という方法もないではありません。ただ、まあ業界に入っておいた方がいいんじゃないでしょうか。仕事が厳しいというのはどこも同じです。大手マスコミだってある意味では最初の2~3年は中小より厳しいこともあります。それはマスコミの場合、覚悟せざるをえません。
だから仕事が厳しいかどうかも大事ですが、それよりも入社してどんな仕事ができるのかが大事でしょう。編プロの場合、時として雑用ばっかりという場合もあります。仕事が忙しくても、それが将来につながる仕事だったら、多少の苦労は当然でしょう。何事も楽をして成功というのはそうありません。
|
Q) 私は制作会社を希望してますが、情報がありません。どこが募集してるか教えてください。 A) 「情報がありません」って、そもそも資料請求はしてるんでしょうか。新卒の採用をやってる会社は限られてますから、資料請求をきちんとやっておくことがまず基本ですよ。主な会社の連絡先は『マスコミ就職読本』3巻に載っています。 また『マス読』でも説明していますが、ATP(全日本テレビ番組製作社連盟)が毎年開催しているセミナー「TV EXM」は採用直結で、お勧めです。詳しくはATPのHPを見てください。 制作会社の場合、定期採用をしたない会社でも中途採用はひんぱんにやっていて、既卒中心ではあるのですが一緒に新卒の採用も行うことがあります。こういう募集情報は新聞の求人欄でみつけて下さい。特に朝日の求人欄は要チェックです。 定期採用をしている大手についていえば試験内容も『マス読』に載っていますから、必ず読んでおいた方がいいでしょう。結構ユニークな試験だったりしますので。 |
Q) 実は僕は、もの書きになりたいと思っています。何かの本で読んだのですが、作家になるにはおおまかに3つの方法があって、無職で文筆の仕事を得られるまで頑張るのと、編集者になって機会を待つのと、他の仕事について、その合間に書くのとあり、その中で無職でやるのが一番作家になりやすいと書いてあったのですが、どう思われますか? A) 文章を書くのが好きだ、ものを書きたい、将来は作家をめざすといった動機で出版社を受ける人は結構います。これはひとつには編集者という仕事がいまひとつわかりにくいためもあると思います。ライターと編集者の仕事は重なる部分もありますが、実は微妙に違います。面接で志望動機を聞かれて作家志望ふうの答えを押し出すと、場合によっては不利になることもあるので注意した方がよいでしょう(不利になるかどうか出版社によって違います)。ただ作文力ということなら出版社の受験で必須ですし、実際文章のうまい編集者は多く、仕事にも役立っていますから、それ自体は重要なことです。
|
Q) CM制作会社と番組制作会社はそれぞれどんな会社があって採用情報をどう調べればよいのでしょうか。 A) これは『マス読』4巻(広告・IT・エンタテイメント篇)か宣伝会議『広告界就職ガイド』に載ってます。『マス読』の場合は「放送・映像関連会社」と「広告会社」の項が該当するのですが、実はCM制作会社と番組制作会社(放送プロダクション)とは境目がはっきりしなくて、この本でも両方相乗りになってます。
例えば東北新社など今は広告会社に入れてますが以前は放送プロダクションに分類してました。 |
Q) テレビ局の報道記者、新聞社の記者、通信社の記者は違いは何ですか?また、それぞれの特徴を教えてください。 A) 記者ということでは基本は同じです。求められる適性や資質もほとんど同じといってよいでしょう。
しいて違いをあげれば、テレビの場合は一応、映像がないといけないということでしょうか。例えば先頃の横綱・朝青龍が地方巡業を欠席してモンゴルでサッカーに興じていたというスクープ映像は、フジテレビがニュースで報道したものでした。これなどは映像が流れたことでインパクトが生じたもので、活字で伝えるだけでは限界があるでしょう。テレビならではのスクープです。
|
Q) マスコミの世界でフリージャーナリストとして仕事をするにはどうしたらよいでしょうか。 A) もしあなたが新卒としてこれからマスコミの世界に入りたいというのであれば、最初からフリーというのはやめた方がよいかもしれません(笑)。生活が成り立たず、フリーライターでなくフリーターそのものになるからです。
フリージャーナストとして生活が成立しているのは、多くは次のパターンです。
|
Q) 最近増えているという契約スタッフの実態について教えて下さい。 A) 最近はマスコミも不況のせいで人件費節減のために正社員を増やさずフリーのスタッフを抱える方針のところも多く、出版社によっては編集部の大半が契約スタッフというケースもあります。
NHKなどでも最近は正規職員の採用を減らす代わりに、各地の放送局で契約スタッフを採用するようになりました。契約期間は3年が多いようです。3年たつと契約更新がない限り、また別の職場を探さねばならないため、安定した身分ではありません。 |
Q) NHK契約社員の実態を教えてください。契約社員から正社員をめざすにはどうしたらよいでしょうか。 A) NHKの場合、正規職員の採用人数が減っている代わりに契約スタッフの採用が増えています。募集は各地の放送局ごとに行われ、その地方放送局ないし番組との契約になります。契約期間は3年間。延長される場合もあります。もともと契約スタッフの職種はアナウンサーが多かったのですが、最近はディレクターなども増えています。
|
Q) 制作会社の情報をどうやって得たらよいでしょうか? A) 放送局ほど採用情報が豊富ではないのですが、まずあなたはATP(全日本テレビ番 組製作社連盟)の「TV EXM」という合同セミナーがあることをご存じでしょうか。無料セミナーでしかも制作会社ごとにブースを設けて質疑応答(模擬面接)もできるという最高の機会でした。もしこれをご存じなかったら、かなり情報入手の態勢ができていないと考えてよいと思います。
|
Q) テレビ番組制作に関わりたいと思っています。放送局だけでなく番組製作会社も受験していこうと思うのですが、製作会社の待遇や労働実態について知るためにはどうしたらよいでしょうか。 A) 放送局の現場というのはある程度調べればイメージがわくと思うのですが、番組製作会社は会社によって違いがあり、しかも雇用形態も正規雇用だけでなく契約スタッフやフリーなど複雑です。そのあたり自分が受ける会社については可能な限り調べる必要があります。平均をとれば製作会社は放送局より仕事は厳しく、給料は安いと考えてよいでしょう。そのあたりは覚悟する必要がありますが、ただ実態は会社によってだいぶ異なります。あまり先入観を持たずに自分の受ける会社については選考の過程を通じて会社側に訊いてみた方がよいと思います。
|
Q) 広告代理店のスポーツ分野で働きたいのですが、スポーツ局ではどんな仕事をしているのでしょうか? A) たぶんあなたは電通をイメージしてスポーツ局の仕事を、と言っているのでしょうが 、そのあたりは会社によってだいぶ違っています。恐らくあなたのイメージするようなビッグイベントは日本では電通と博報堂が関わっていることが多く、特に電通の場合は、オリンピックやワールドカップといった大型イベントをほとんど独占的に取り仕切っているようです。
|
Q) 地元ラジオ局で就職したいのですが、過去の募集を見ても営業や番組製作しかなく、一般職(事務系)の募集がありません。直接会社に問い合わせをしても大丈夫でしょうか?また年齢制限を越えてしまっていた場合、応募することも出来ないのでしょうか? A) ラジオ局へしかも事務職で受験したいとのこと。直接会社へ問い合わせることをお勧めします。マスコミの場合、事務職の募集はかなり減らしており、人材派遣スタッフに代えてしまったりする傾向があります。それにそもそもラジオ局の場合、定期採用の募集をしている会社そのものが少ないことを知っておいてください。ラジオ単営局の場合、恐らくあなたが思っている以上に会社の規模が小さく、むしろ毎年定期採用で新卒を採っている会社の方が少ないといって過言ではありません。
|
Q) 公募がなさそうな業界新聞への転職はどうすべきなのでしょうか?こちらから売り込みをかけるのが、良いのか悪いのかもわかりません。 A) 「公募がなさそうな」とありますが、本当に公募していないのかまず確認する必要があります。マスコミの大半の会社は、新卒の定期採用を行っておらず、欠員補充などの中途採用がメーンなのです。
|